検索窓
今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:129,424 hit

「いい?答えは聞いてない」 1話 ページ32

今日は朝から三浦さんがミルクディッパーに押しかけてきた。
昨日倒れた良太郎を引っ張り出して、スーパーカウンセリングをすると言い出した。


三浦さんによると良太郎は悪霊に憑かれてるとか何とか。


振り子の前に座らせて、始めようとすると尾崎さんがいつも通り入ってきた。
三浦さんのカウンセリングを小馬鹿にして愛理さんに近づく。


「愛理さんはあんなオカルト信じませんよね!ね!」


「はい。信じてますよ。」


「マジ!?」


スッパリ言われて意気消沈する尾崎さんを黙らせて、三浦さんのカウンセリングが始まった。


もう少し見ていたかったけど、愛理さんに買い物頼まれていたのでこっそりと裏側から店を出た。


もしかして、悪霊ってモモとかウラとかキンとかそこいらのやつだったり…
なわけないか。



─────────────────────


スーパーで買い物を終えて、近くの公園で休んだ。
冬も過ぎて春の暖かい陽気になった今では、公園の木に鳥が巣を作っている。


それに、ここは猫がたくさんいて学校帰りにこっそり寄ってたりする。


自動販売機で買った缶コーヒーを片手にぼーっとしていると、ヒップホップな音楽が聞こえてきた。


Get Down Get Down Get Get Down!
いーじゃん いーじゃんすげーじゃん!


そんな音楽が聞こえてきて辺りを見回すと、軽快なリズムを刻みながら踊る集団が見えた。


その人たちは時折バク転したり、宙返りしたり、アクロバティックな動きをしながら踊っている。


五月蝿いと思いながらも少し関心していると、その集団の中心に居る人が見覚えがありすぎた。


迷彩の帽子を被ってヘッドホンをぶら下げている、紫のメッシュが入った良太郎だった。
開いた口が塞がらないとはこの事か、と思った。


ぼけーっと見てると、良太郎?と目が合った。
すると良太郎は満面の笑みを浮かべてこちらに走ってきた。


逃げる暇もなく、紫の目をした良太郎に抱きしめられた。
運動していたからか、少し暖かかった。


「やっと会えたね!僕、ずーっとAちゃんに会いたかったんだ!」


体を離して顔をのぞき込まれた。
その目は無邪気な子供のようだったけど、私は少し恐怖を感じた。


「ねえねえ、Aちゃん。」


紫の目が近づいて紫色の髪がひと房顔にかかる。
目の前の顔は私が1番知ってる顔なのに、そのはずなのに、


「僕を、好きになってくれるよね?」



ああ、知らない目だ。
目の前が紫色が広がった。

「いい?答えは聞いてない」 2話→←「私の泣ける場所」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
115人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

わー(プロフ) - 了解です!ありがとうございます! (2018年12月27日 22時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - わーさん» もしモモタロスオチの小説をお求めでしたら、リンク先の短編小説の方に置いてありますのでそちらをご覧下さい。長くなりましたが、これからもよろしくお願いします! (2018年12月27日 21時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - わーさん» コメントありがとうございます!大変申し訳ございませんが、オチのリクエストは受け付けていません。オチは未定とありますが、物語の流れ的にはオチはないです。誤解を招くような表現をしてすいません… (2018年12月27日 21時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - オチはモモタロスでお願いします! (2018年12月27日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:フォンフォン | 作成日時:2018年8月19日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。