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(unoーside)
大事なメンバーのおめでたい出来事。
それなのに私は、言葉が出なかった。
帰ろうと誘ってくれた真司郎は。
AAAとしては末っ子だけど、こういう時に相手が欲しい言葉をあげることができる人だ。
おめでとう。
1番に、そして唯一千晃にそう言ったのが真司郎だった。
ーー言えなかった
大切なメンバーで。
千晃には幸せになってほしいという気持ちに偽りはないのに。
ーー千晃自身、1番言ってほしかったであろう言葉
ーー本当は、1番に言わなきゃいけなかった言葉
おめでとう、と。
頭ではわかってるのに、どうしても言葉にはできなくて。
ーーみさちあはどうなるの？
ーーAAAはどうするの？
ーーまた私は、置いていかれるの？
千晃がもう手の届かないところへ行ってしまうような気がして。
かつて、詩や友香里がAAAを去っていった事を思い出した。
まだデビュー前、詩脱退してから。
歌もダンスも素人だった千晃がやって来た。
それからまたメンバーの入れ替えがあって、グループが不安定だった時。
千晃はいつでも私の側にいてくれた。
可愛くて、小さくて、明るくて、守ってあげたくなる。
だけど、とても強い女の子。
期間で言えば、誰よりも長く一緒にいる女子メンバー。
だけど。
伊『私…妊娠した』
裏切られたような気がした。
西『無責任なんじゃない？』
にっしーがそう言わなかったから、私が言ってしまっていたかもしれない。
ーー最低だ、
車に揺られながら、唇を噛み締めて目を閉じる。
ーー私、最低だ
責める前に。
自分の事を考える前に、まず言うべきだった。
リーダーが怒った時。
真司郎が庇った時。
にっしーや詩が意見した時。
最後、解散の時だって。
タイミングは幾らでもあったのに。
それでも「おめでとう」と。
「これからの事、一緒に考えよう」と。
言えなかった自分自身が、嫌で嫌で仕方なくて。
與「そんなに噛んだら血、出るで」
宇「っ」
そんな私の肩に手を置いて、唇を指差す。
宇「…真司郎」
與「うん」
宇「言ってほしかったよね」
與「うん？」
宇「おめでとうって…千晃、きっと言われたかったよね…！」
後悔はしてるのに。
本当はちゃんと祝福したいのに。
與「次会った時、言ったればええやん」
それでもその言葉に頷けない事が苦しかった。
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海(プロフ) - ももたろうちゃんさん» ありがとうございます！凄く嬉しいです(^^)マイペースですがこれからも頑張ります！これからもよろしくお願い致します。 (2020年3月8日 17時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろうちゃん - この小説大好きです！更新頑張ってください。応援してます（*^_^*） (2020年3月8日 14時) (レス) id: 37be2dc889 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - Takatakaさん» ありがとうございます！かなり長い話になってしまっているので、そう言ってくださると嬉しいです。完結までもう少しかかりますが、丁寧に書いていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 (2020年3月7日 9時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - まだまだ続けくのは嬉しいです、更新楽しみにしてます (2020年3月6日 14時) (レス) id: 46a14b564f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2020年3月5日 20時
