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(sueyoshiーside)
伊『ね、秀ちゃんって呼んで良い？』
記憶の中で。
今よりもずっと幼い千晃が、今と変わらない花が咲いたような笑顔を浮かべている。
あの時、俺は千晃とメンバーになれると漠然と思っていたけど。
あの時から既に、俺は千晃に惚れていたんだろう。
メンバーとして、ずっと一緒にいられるなら。
隣で歌って、踊って。
あいつが笑っていられるなら、それで良いと思っていた。
伊『私…妊娠した』
ーー本当に？
ーー本当に俺は、それで良いと心から思っていたのか？
俺じゃない誰かと一緒になって。
新たな家族を作って。
いつかAAAから離れて行ったとき。
ーー俺は、心から笑ってあいつを送り出せるのか？
話し合いで、一言も口を出さずに見守ることしかできなかったくせに。
ーー俺は勘違いしてたんだ
千晃とずっと、変わらずメンバーでいられると思っていた。
でも。
『子どもにとっても…たった1人のお母さんになるんだよ』
詩の言葉を聞いて、その通りだとも思った。
この先、結婚して子どもを産んで。
それでもAAAを優先してくれるって、そんな保証も義務もなくて。
ーーもし千晃が、AAAよりも家族をとるのなら…
俺が長年してきた決意なんて、何の意味があるだろう。
行くな、ずっとAAAとして一緒に頑張って行こう。
そう引っ張る勇気もなければ。
行け、今目の前にある縁を大切にしろ。
そう押し出す覚悟もない。
だからこそ、何も言えなかった。
俺自身の気持ちが固まってないのに、何かを言っても仕方ないから。
.
小会議室にはもう誰もいなくて。
千晃が出ていく直前、小さく俺の名前を呼んだのには気付かない振りをした。
ーーそんな顔で、
ーーそんな声で、呼ぶなよ
小さく恨み言を内心で吐いたって仕方ない事は分かってる。
末「…………」
上手く働かない感情に。
グシャグシャと頭を掻いた。
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海(プロフ) - ももたろうちゃんさん» ありがとうございます！凄く嬉しいです(^^)マイペースですがこれからも頑張ります！これからもよろしくお願い致します。 (2020年3月8日 17時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ももたろうちゃん - この小説大好きです！更新頑張ってください。応援してます（*^_^*） (2020年3月8日 14時) (レス) id: 37be2dc889 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - Takatakaさん» ありがとうございます！かなり長い話になってしまっているので、そう言ってくださると嬉しいです。完結までもう少しかかりますが、丁寧に書いていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 (2020年3月7日 9時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
Takataka(プロフ) - まだまだ続けくのは嬉しいです、更新楽しみにしてます (2020年3月6日 14時) (レス) id: 46a14b564f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2020年3月5日 20時
