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(itoーside)


西「で、何でそう思ったわけ?」



既にお説教モードのにっしーに、詩もきっとこんな気持ちを味わった事あるんだろうなぁと場違いな事を考えながら、私は口を開いた。





伊「にっしーって…レコーディングでも詩とか宇野ちゃんには凄く注文つけるじゃない?」


西「…まぁ」


伊「でも、私には殆ど言われた事ないから。…多分期待されてないんだろうなって」



メンバーとして認められてないわけじゃないんだろうけど。



きっと、多くは望まれてない。



私だって、自分のパートを持っている女子メンバーなのに。


きつい言葉でも、沢山注文をつけられる2人が羨ましかった。




西「…言い訳がましいかもしれないけど、期待してなかったわけじゃないよ」


伊「…」



下を向いたにっしーは頭を掻く。



西「宇野ちゃんと詩は自分1人で悩んでループに嵌る傾向があるから、俺からどんどん口を出していく。俺が思った事を言えば、そこから自分の道を切り開いていくしね」



ーーそれって、私には言っても無駄って事?



悪いように考えてしまって、気分が重く沈んでいく。



ーーこんなの、今聞きたくなかった



卒業前に言われるくらいなら、もっと早く言ってほしかった。


俯いた私に。





西「千晃は逆に、自分がどうすべきかを自分の力だけで見つけ出せるから」


伊「……え?」



予想外の言葉が届いて、顔を上げる。



西「言われなくても自分にとっての最善をよく分かってるし……だからこそ余計な事は言わない方が良いって思ってた」


伊「嘘……じゃあ、それで…?」


西「そんなふうに誤解してたなんて気付いてなかった。不安にさせてたならごめん」



一度頭を下げたにっしーは「でも…」と更に続ける。





西「これだけは誤解しないでほしいんだけど、」


伊「え?」


西「俺は…信頼してないメンバーと10年以上も一緒にやってこれるほど器用な人間じゃない」



その言葉の意味を。


ゆっくりと考えて。



西「意味、分かるよな」


伊「…う、ん」



頷けば、ニッと笑みを浮かべられる。





西「詩と宇野ちゃんと話してから、千晃スッキリした顔するようになったんじゃない?」


伊「…うん。話してみて、自分の気持ちも…どれだけ自分が周りに恵まれていたのかも気付けたから」


西「それなら大丈夫だよ。自分を信じて進め。これ、メンバーとして最後のアドバイス」


伊「うん、ありがとう!」

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(プロフ) - もえさん» 初めまして、コメントありがとうございます!またまた不穏な展開になって参りましたが、マイペースに更新していきますので、見守って頂けると嬉しいです。これからもよろしくお願い致します! (2020年7月20日 22時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 初めまして、いきなりコメント失礼します。いつも楽しみに読ませてもらってます!主人公がこれからどうなるのか凄く気になります。これからも更新楽しみに待ってます!! (2020年7月19日 16時) (レス) id: 3ff6af9b82 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Okymtyu1さん» ありがとうございます!マイペース更新ですが、出来る限り丁寧に書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2020年5月24日 15時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
Okymtyu1 - この小説ほんとにおもしろいです!これからも頑張ってください!! (2020年5月23日 19時) (レス) id: 5c489e2e72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月18日 22時

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