検索窓
今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:93,392 hit

1 ページ2

(hidakaーside)


桜「それ…私に話して大丈夫なの?」


日「良いんだよ、桜子は信頼してるから」



そういう問題じゃないでしょう、と嘆息したのは九条桜子。



数年前、詩が入院した時の主治医で、色々とあって今は俺の恋人でもある。





日「どう思う?」


桜「正直、子どもができたら女性は仕事を辞めなければならないという考えには納得いかないものがあるわね」


日「まあ、そうだよね」



バリバリ仕事に生きている彼女らしい意見だ。



桜子は無表情で俺を見返し、「光啓はどう思うの?」と聞き返してくる。



日「俺、ねぇ」


桜「あら、自分の意見はないの?」


日「メンバーのさ、色んな意見聞いてて成る程なぁとは思うけどね」


桜「それはメンバーの意見であって、貴方の意見じゃないでしょう」



聞いてばかりで自分の意見を言わないのは損するわよ。



そう付け加えられれば、ぐうの音も出なくて。



日「…本当、俺の事をよく分かっているようで」





千晃から話を聞いて。


命を生み出すという事は純粋に素晴らしいと感じた。



自ら新しい命を育み産むこと。



どう頑張っても、男性にはできない事だから。





だけど、そういう事を抜きにして。



母親である事とか、仕事の事とか。



色々難しい事、全部抜きにして考えてみれば。







日「…俺は、AAAを愛してるよ」



行き着く先は、やっぱりここで。



日「この先何があっても、それだけは変わらない」





涙を浮かべる千晃。



怒りを抱く直也くん。



これからも変わらない形を目指す真司郎。



無言で考えを巡らせる秀太。



下手くそな笑みを浮かべた宇野。



今後のグループを憂いた西島。



まだ見ぬ命を心配した詩。





個性豊かなAAAメンバーだけど、これまで俺達は一つになって歩いてきた。



そんなメンバーの心は今、バラバラで。





俺が願うのはただ一つ。





日「どんな形でも良い。この先、メンバーが笑っていられるなら、それで」



桜「そう」





微笑んだ桜子は満足げに頷いた。




桜「そういえば、詩さんは元気?喉に負担かけてないかしら」


日「喉?…さあ、よく知らないけど、調子は良いんじゃない?」


桜「なら良かった」



そういえば、会う度に聞かれるな。なんて思いつつ。




だけどまた、悩みは千晃の事に戻るのだった。

2→←prologue



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
426人がお気に入り
設定タグ:AAA , メン入り , 西島隆弘
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - もえさん» 初めまして、コメントありがとうございます!またまた不穏な展開になって参りましたが、マイペースに更新していきますので、見守って頂けると嬉しいです。これからもよろしくお願い致します! (2020年7月20日 22時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 初めまして、いきなりコメント失礼します。いつも楽しみに読ませてもらってます!主人公がこれからどうなるのか凄く気になります。これからも更新楽しみに待ってます!! (2020年7月19日 16時) (レス) id: 3ff6af9b82 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Okymtyu1さん» ありがとうございます!マイペース更新ですが、出来る限り丁寧に書いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2020年5月24日 15時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
Okymtyu1 - この小説ほんとにおもしろいです!これからも頑張ってください!! (2020年5月23日 19時) (レス) id: 5c489e2e72 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年5月18日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。