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(youーside)
俺は嫌だ。
その言葉に、よく分からない感情の涙が流れる。
末「千晃から聞いた。…大阪に行くって、結婚してってこと？」
「！」
末「本当にそれで後悔しない？今の仕事を辞めるってことでしょ？」
俺、ひまりちゃんが今の職場が大好きだってこと、知ってるよ。
そう言った秀太くんは、小さく首を横に振る。
末「…いや、違うな。これはただの建前で」
私の手の上から重なる大きな手が熱くて。
末「正直、今の俺はひまりちゃんと同じ分だけの気持ちを返すことはできない」
ツキン、と。
はっきり言われて、胸の痛みを感じた。
「それは、」
末「でも、ないわけじゃないんだ。ひまりちゃんへの気持ちが」
分かってます、と続けようとした私の言葉が遮られて。
「……え？」
呆けた声を出した私の手を、秀太くんが改めて握る。
末「多分…いや、きっと。俺の気持ちはどんどん大きくなって、ひまりちゃん以上になる日が来ると思う」
「ま…待ってください。それじゃまるで、」
触れる手が、顔が熱くて。
胸の鼓動がどうしようもなく煩い。
都合の良いように勘違いしてしまいそうで。
末「最低だよな」
咄嗟に俯いた私の耳に、沈んだ声が届く。
末「俺は始めっから最低だった」
「そんな、」
末「最低なことしてるって、俺が1番分かってる」
自分を責めるような声音に、思わず顔を上げれば。
末「でも…このままじゃ後悔するって分かってるから」
まっすぐな眼差しと目が合う。
末「ひまりちゃんには何のメリットもないし、折角めでたい話が上がってるとこに水を差して申し訳ないんだけど…」
1度言葉を切ってから、ゆっくりとはっきりと言葉が付け加えられる。
末「俺がひまりちゃんを好きだって心から言える日まで、待っててくれませんか？」
側から見れば、何で都合の良い言葉。
そう言う人だって、沢山いるだろう。
でも。
秀太くんの眼差しはまっすぐで。
逃さないと言わんばかりに強く握られた手に熱が篭る。
「…信じて、良いんですか」
恐る恐ると握り返せば、秀太くんの目が僅かに見開かれた。
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海(プロフ) - ひろさん» ありがとうございます！私自身マイペースなもので、そう言って頂けると有難いです！これからもよろしくお願い致します^_^ (2020年5月26日 20時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - とても好きです！ゆっくりでも構わないので、更新楽しみにしてます。 (2020年5月26日 17時) (レス) id: 59db8a3c3c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！少し特殊な設定ですが、これからもお付き合い頂ければ嬉しいです(*^_^*) (2020年5月14日 15時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - すごく素敵な作品ですね！ (2020年5月12日 15時) (レス) id: fada27738b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2020年3月17日 22時
