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(youーside)
平日の休憩時間、ぼんやりと物思いに耽っていた私は。
茅「何ぼーっとしてんの」
「わっ、茅野さん」
目の前で手を振られて初めて、茅野さんの存在に気が付いた。
茅「AAAの事？」
「いえ、そうじゃないんですけど…」
ちあちゃんの卒業がもう間近な事を気にしていると考えたみたいだけど、少し違って。
茅「どうしたのよ」
「…大した事じゃないんです」
首を横に振って誤魔化そうとしたけれど。
茅「さては恋煩いか」
「！」
したり顔でそう言った茅野さんに、大袈裟に肩が跳ねてしまった。
茅「へえ、そう。あの仕事一筋あやちゃん一筋の高遠が、ねぇ」
「や、ち…違うんですこれは！」
茅「別に隠さなくたって良いじゃない。あたし達の仲でしょ？」
どんな人なのよ、と肩を叩かれ、苦笑する。
「本当にそういうのじゃないんです」
茅「反応的にはそうとは思えないんだけど」
「彼とはそういうのじゃなくて……私は只の友達で…痛み止めなんですよ」
茅「は？」
痛み止め、という言葉に首を傾げる茅野さん。
だけど、秀太くんにとって私は多分そういう存在で。
ーー秀太くん自身は優しいから、ちゃんと友達にと言ってくれた
だけど、私達の始まりはそれで。
友達以上にはなり得なくて。
ーーそれに、私には…
一緒に大阪に、と優しく笑顔を浮かべた城間さんの顔を不意に思い出した。
茅「…まあ、人の恋愛事情に口出す気はないけどさ」
「…」
茅「後悔しないようにしなよ。あんた、いつも人の事ばっかりで自分を後回しにしちゃうんだから」
「…はい」
人の事ばかり、なんて言われるけど本当は違う。
ーー私は、私の事ばっかり
本当は、ちゃんと伝えるべき言葉があるのに。
ーーもう少しだけ、
ーー後、少しだけ
友達と言った秀太くんの優しさにすがって、本当に大切な事から目を逸らして。
いずれ訪れる事を、必死に引き延ばしてる。
ーー私は、
自分が1番分かってる。
ーー私は、みんなに言われるような
ーー良い人なんかじゃない
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海(プロフ) - ひろさん» ありがとうございます！私自身マイペースなもので、そう言って頂けると有難いです！これからもよろしくお願い致します^_^ (2020年5月26日 20時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - とても好きです！ゆっくりでも構わないので、更新楽しみにしてます。 (2020年5月26日 17時) (レス) id: 59db8a3c3c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！少し特殊な設定ですが、これからもお付き合い頂ければ嬉しいです(*^_^*) (2020年5月14日 15時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - すごく素敵な作品ですね！ (2020年5月12日 15時) (レス) id: fada27738b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2020年3月17日 22時
