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(youーside)
洗い物までやってくれた秀太くんは、夕食が済んだからと帰り支度を済ませる。
末「それじゃあ、お邪魔しました」
「今日はありがとうございました！」
こちらこそ、と秀太くんはドアを開ける。
末「さっむー…！」
「雪降ってますね…」
やけに気温が低いと思ったら、雪がちらついていて。
末「風邪ひいたらいけないから、早く中に入りな」
「あ、秀太くんちょっと待っててください！」
身体を縮こまらせた秀太くんを見て、一旦部屋に戻るとお目当てのものを手に取って、玄関へ向かう。
「これ使ってください」
末「…マフラー？」
「首元を冷やしちゃダメですから」
キョトンと固まった秀太くんの首に巻くと、私は頷く。
「これで良しっと」
末「いや、これひまりちゃんのでしょ？」
「私、２つ持ってるんです。気にせず使ってください」
末「……じゃあ、借りてこっかな」
ふ、と口元を緩めた秀太くんは、私の頭に手を置く。
末「ありがと」
「！…いえ、」
ーーあ、えくぼ…
ふと目に入ったえくぼを見つめていると、秀太くんは「それじゃ、おやすみ」と私の頭から手を離す。
気付けば秀太くんは踵を返していて。
「っお、おやすみなさい！」
追いかけるように背中に声をかけると、振り返った秀太くんは人差し指を口元に立てる。
「あ…、」
夜なのに大声を出してしまったと、慌てて両手で口を覆えば、クスリと笑われてしまう。
秀太くんの姿が見えなくなって、中に入った私は扉にもたれかかった。
ーー顔が、熱い…
優しくて、大人の余裕があって。
前にあんなにも弱ったように見えた彼は、一体何処へ行ってしまったのだろう。
「……」
顔を覆っていた手を胸元に移して、深く嘆息する。
ーー心臓の音、煩い…
頭を撫でられた感触。
優しい眼差しとえくぼ。
悪戯気な微笑み。
ーーこの音…止まって、
鳴るな、鳴るなと。
ちっとも言うことを聞いてくれない身体に、私はまた一つ溜め息をこぼした。
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海(プロフ) - ひろさん» ありがとうございます！私自身マイペースなもので、そう言って頂けると有難いです！これからもよろしくお願い致します^_^ (2020年5月26日 20時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - とても好きです！ゆっくりでも構わないので、更新楽しみにしてます。 (2020年5月26日 17時) (レス) id: 59db8a3c3c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！少し特殊な設定ですが、これからもお付き合い頂ければ嬉しいです(*^_^*) (2020年5月14日 15時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - すごく素敵な作品ですね！ (2020年5月12日 15時) (レス) id: fada27738b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2020年3月17日 22時
