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(sueyoshiーside)
ある日の夜。
末「本当にこんなんで良かったの？」
「はい！すっごく嬉しいです！」
フライパンと向き合いながら尋ねると、とびっきり嬉しそうな声音で返事が返ってくる。
事の始まりは、この間いきなり押し掛けてしまったお詫びをしたいと俺が申し出た事で。
最初は遠慮していたひまりちゃんだけど、このままじゃ俺の気が済まなくて、強引に頷かせた。
何でもする、と言って。
少しくらい良い店に連れて行って、食事でもしようかと思っていたけれど。
『それじゃあ、秀太くんの作るご飯がまた食べたいです』
屈託ない笑顔でそう言われ、少しだけ拍子抜けしたのだった。
末「はいはい、座った座った」
「わあ、美味しそう！」
末「絶対ひまりちゃんが作った方が旨いけどな」
そう言えば、そんな事ないと全力で否定されて。
「いただきます！」
一口食べたひまりちゃんは、「んー！」とその辺の食リポよりも良い表情を浮かべてくれる。
末「…前から思ってたけどさ」
「はい？」
末「本当に表情が豊かだよな」
思ってた事をそのまま言えば、一瞬目を丸くしたひまりちゃんは恥ずかしそうに頬を染める。
「すみません…分かりやすいとはよく言われるんですけど」
末「何で謝んの？良いじゃん、裏表のない人間って俺は好きだよ」
職業柄なのだろうか、同じ業界で表と裏の顔を持つ人と出会うことも多いから。
ひまりちゃんの素直なところは、見ていて安心できる。
ーーだから、なんだろうな
あの日。
数日前、1人だけでは心が押しつぶされそうになったあの日。
真っ先に頭に浮かんだのは、ひまりちゃんだった。
…悩みの原因は千晃の事であって。
話を聞いてもらうだけなら、メンバーでも良かったのだと思う。
でも、メンバーもまだ混乱している中で、これ以上俺の事で負担をかけたくはなかったし。
何より、メンバーと話していると、信頼はできても、どうしてもAAAの末吉秀太を捨てきれなかった気がした。
千晃、と呟いた俺の言葉を確実に聞き取っていた筈なのに。
何も言わず、何も聞かず、ただ俺の側にいてくれた。
仕事でお世話になっている間柄でありながら、AAAのファンでありながら。
何者でもない、唯の末吉秀太として接してくれる彼女の側が、あまりにも居心地が良くて。
それはきっと、純粋でまっすぐなひまりちゃんの心に因るものなんだろう。
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海(プロフ) - ひろさん» ありがとうございます！私自身マイペースなもので、そう言って頂けると有難いです！これからもよろしくお願い致します^_^ (2020年5月26日 20時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ひろ - とても好きです！ゆっくりでも構わないので、更新楽しみにしてます。 (2020年5月26日 17時) (レス) id: 59db8a3c3c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！少し特殊な設定ですが、これからもお付き合い頂ければ嬉しいです(*^_^*) (2020年5月14日 15時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - すごく素敵な作品ですね！ (2020年5月12日 15時) (レス) id: fada27738b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2020年3月17日 22時
