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(you-side)
末「結局、お前の覚悟ってそんなもんだったって事だろ」
秀太の冷たい目が、心臓に刺さるように痛くて。
末「ちょっとでも信じた俺がアホだったって事か」
與「…なあ、何か理由あるんちゃうん?急にやめるなんて、おかしいやん」
真司郎の、何とか私を信じようとしてくれている姿が胸を締め付けるように辛くて。
後「ねえ詩、考え直そうよ」
思い知らされる。
私は…。
日「理由言ってくれないと、俺らもわかんないよ?」
私はいつのまにか……。
西「頼むから、黙ってやめんな」
こんなにも、手放したくない存在が出来ていたんだね。
浦「詩」
皆が冷静さを欠いているなか、リーダーだけはいつも通りの落ち着いた声音で諭すように私に言葉をかける。
浦「俺は止めないよ」
後「リーダー!」
浦「寧ろ、半端な気持ちならいない方がいい。詩が何を悩んでるのかは聞かないけど、心の中でどうしても捨てられない何かがあるなら、それを優先すればいいと思う」
きっとデビュー後になると、もう後戻りできなくなるから。と言ってリーダーは寂しげに笑った。
浦「でも覚えといて。1度抜ける以上、もうここには戻ってこれないという覚悟を持つこと。ちょっとした考えで好き勝手に出たり入ったりできるような都合の良いグループにはしたくないから」
「……うん」
宇「……っ」
日「宇野!」
バタンと大きな音を立てて、実彩子が部屋から出ていってしまう。
出逢った時から仲良くしてくれて、ずっと親友でいてくれた実彩子。
大好きな彼女を傷付けてしまった自覚はある。
……パキンと、大切な何かが割れてしまった音が聴こえた気がした。
「……じゃあ、私行くから」
リーダーの言葉で多少冷静さを取り戻したのか、誰も何も言わなかった。
だから、引き留められることなく部屋を出た私は。
後「……やっぱり変」
友香里がある決断をしていた事にも気付かなかったんだ。
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miyu - はじめまして!このお話号泣してしまいました(笑)大切な人と自分の夢…どちらを選ぶかって辛い決断ですよね。最後のほう号泣でティッシュひと箱なくなりました(笑)これから続編を見たいと思います! (2020年9月24日 20時) (レス) id: 522229740f (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - はづこ。さん» ありがとうございます!できれば今週中には続編を作りたいと思っておりますので、今暫くお待ちいただければ幸いですm(__)m (2018年2月14日 23時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
はづこ。(プロフ) - とても楽しみにしてます!頑張ってください!(*⌒▽⌒*) (2018年2月14日 15時) (レス) id: 8b66f080ab (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - あかりんごさん» ありがとうございます!ヒロインとAAAの物語はまだまだ長くなる予定なのでお付き合い頂けると幸いです!今夜もこの後更新予定ですので、暫しお待ちくださいm(__)m (2018年2月5日 17時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
あかりんご(プロフ) - 毎回更新を楽しみにしてます!続きが気になる終わり方…!!!!!これからひろいんとAAAがどうなっていくのか楽しみです!応援しています! (2018年2月4日 21時) (レス) id: b2fbf946ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海 | 作成日時:2018年1月5日 13時