15 ページ17
(you-side)
西「何でだよ。さっきまでずっとダンスやってたんだから、もう少し歌の練習したっていいだろ？」
ダンスの練習に戻りたいと言う秀太と真司郎に、にっしーが機嫌を損ねたようで、不満の声をあげる。
末「別に一緒に練習する必要ある？」
與「各々が磨きたいと思ってることやったらええやん」
西「にしてもバランス悪すぎだろ？ダンスだけやって、歌はテキトーでも良いのかよ」
にっしーの言い分も、対する二人の考えもわかる。
ただ、優先したいことが違うだけなんだ。
末「……てかさ、あんたは良いわけ？」
突然、秀太の目が私の方に向けられる。
末「まだ俺らと一緒に練習もできない素人の癖に、歌の練習してる場合か？…ああ、メインボーカル様は歌さえできりゃ良いのか」
浦「秀太！言い過ぎだ！」
日「今日も別室で何時間も練習してたこと、見てなくてもわかるだろ？」
リーダーも、だっちゃんも庇ってくれるけど。
まるで胸に刺が刺さったみたいに、チクチクとした痛みがして、私はその場から動けなくなる。
秀「努力したって結果が出なけりゃ一緒だろ」
宇「ちょっと！詩に八つ当たりしないで！」
「……わかってる。ありがとう、リーダー、だっちゃん、実彩子。それとごめん、にっしー。私も暫くはダンスメインで練習するね。皆に追い付かないといけないから」
宇「詩！」
慌てたような実彩子の声が聞こえてきたけど、振り返ることなく部屋を飛び出した。
.
それから３日。
「1、2、3、4…」
「ストップ」
先生に止められ、タオルを渡される。
「どうですか…」
「正直驚いたわ。かなり動きにキレがあるし……ところで気になってたんだけど、貴女今日学校は？」
「振り替え休日です」
……本当は嘘。
この３日ずっと学校を休んで練習してる。
事務所で顔は合わせてるから、勿論実彩子は私の仮病に気付いてるし、おば様も心配そうにはしてるけど、何も言わないでいてくれる。
正直身体はボロボロで、節々が痛いけど。
その甲斐もあって、漸く先生にも認めてもらえたと思った。
「そう……だけどまだダメね」
「え……？」
だけも、ピシャリと言われ、思わず身体が固まる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 493人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miyu - はじめまして！このお話号泣してしまいました（笑）大切な人と自分の夢…どちらを選ぶかって辛い決断ですよね。最後のほう号泣でティッシュひと箱なくなりました（笑）これから続編を見たいと思います！ (2020年9月24日 20時) (
レス) id: 522229740f (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - はづこ。さん» ありがとうございます！できれば今週中には続編を作りたいと思っておりますので、今暫くお待ちいただければ幸いですm(__)m (2018年2月14日 23時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
はづこ。(プロフ) - とても楽しみにしてます！頑張ってください！(*⌒▽⌒*) (2018年2月14日 15時) (レス) id: 8b66f080ab (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - あかりんごさん» ありがとうございます！ヒロインとAAAの物語はまだまだ長くなる予定なのでお付き合い頂けると幸いです！今夜もこの後更新予定ですので、暫しお待ちくださいm(__)m (2018年2月5日 17時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
あかりんご(プロフ) - 毎回更新を楽しみにしてます！続きが気になる終わり方…!!!!!これからひろいんとAAAがどうなっていくのか楽しみです！応援しています！ (2018年2月4日 21時) (レス) id: b2fbf946ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海 | 作成日時：2018年1月5日 13時
