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(you-side)


AAAに加入することが決まって、正式に自己紹介をしあう。



仲を深めるにはまず形から、という事で。呼び方も各々変えたりして。



ぎこちなくも、私達は次に社長から役割が決められた。



まず、リーダーは浦田直也。


それからメインボーカルがそのリーダーと、にっしーこと西島隆弘に。



女子の私と実彩子。



だっちゃんこと日高くんはラップが得意らしくて、自ら立候補。



ダンスの得意な與くんと末吉くんはパフォーマーとコーラスを主に努めることになって。



とある一曲が配られた。



社「練習してもらう曲は決まっている。来月には全員揃ってビデオを撮る予定だ。それまでに歌もダンスも仕上げるようにな」



それだけ言われると、その日は解散となった。





怒濤の勢いで決まり、どうしようかと悩んでいると、男子メンバーは続々と帰り始めていく。



宇「詩、帰んないの?」


「あ、帰る……けど私、殆ど挨拶も出来てないんだよね」



軽く自己紹介をしただけで、メンバーとは他人も同然。



実彩子は「あー」と頷くと苦笑した。



宇「私も話しにくい人いるしね。あ、でもにっしーとか日高くんは優しくない?」


「うん、よろしくって笑ってくれた。後リーダーも」


宇「わかるわかる。まあ、最初はこんなもんでしょ。帰ろ?」


「そうだね。私、寄るとこあるから先に帰ってて」


宇「わかった。ねえ詩、ダンスとか…いつでも練習付き合うからね」



実彩子の優しさが嬉しくて微笑む。



「ありがとう」



だけど迷惑はかけたくなくて、お礼だけに留めた。









実彩子と別れた私は病院へ行くと、陽斗の病室を訪ねた。



「あのね、陽斗。私、avexでAAAっていうグループに入ることになった」


「凄いじゃん!デビューすんの?」


「まだ先だけど多分。……ダンスもしないといけないから、これから練習するつもり」


「へぇ……楽しみだな」



まるで自分のことのように喜んでくれる陽斗。





だけど。


「ッゲホ……!ゴホッゴホッ!」



突然咳き込んでしまう。



「陽斗っ」


「ケホッ…平気平気…………それより詩」



突然真剣な表情を浮かべた陽斗は私の瞳をまっすぐに見つめる。





「お前、大丈夫か?」



「?……何が…?」


「いや……これからは俺のとこ、無理して来る必要はないからな?」



思いもよらない言葉に、一瞬息が止まる。

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miyu - はじめまして!このお話号泣してしまいました(笑)大切な人と自分の夢…どちらを選ぶかって辛い決断ですよね。最後のほう号泣でティッシュひと箱なくなりました(笑)これから続編を見たいと思います! (2020年9月24日 20時) (レス) id: 522229740f (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - はづこ。さん» ありがとうございます!できれば今週中には続編を作りたいと思っておりますので、今暫くお待ちいただければ幸いですm(__)m (2018年2月14日 23時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
はづこ。(プロフ) - とても楽しみにしてます!頑張ってください!(*⌒▽⌒*) (2018年2月14日 15時) (レス) id: 8b66f080ab (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - あかりんごさん» ありがとうございます!ヒロインとAAAの物語はまだまだ長くなる予定なのでお付き合い頂けると幸いです!今夜もこの後更新予定ですので、暫しお待ちくださいm(__)m (2018年2月5日 17時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
あかりんご(プロフ) - 毎回更新を楽しみにしてます!続きが気になる終わり方…!!!!!これからひろいんとAAAがどうなっていくのか楽しみです!応援しています! (2018年2月4日 21時) (レス) id: b2fbf946ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年1月5日 13時

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