・ ページ36
本�發�んの言っている言葉が頭の中で反芻した。どういう事だろう。
｢あいつ小瀬さんの話あんまりしようとしない割に、練習中も携帯見てはニヤニヤしてるし遊園地行った次の日はめっちゃ元気だったりするんですよ。
逆に俺たちは小瀬さんと1回しか会ったことないから、どういう人柄なのか気になって聞くんです。そしたら『素敵な人だよ』って。具体的にどういう所がって聞くと、全然答えてくれなくて。
これは推測だけど、俺たちが小瀬さんに興味を持っちゃったら自分が入る隙無くなっちゃうとか思ってるのかなーって。だから敢えて話さないことで、小瀬さんの良い所を知られないようにしてるのかな･･････なんて。
俺の憶測なんですけど｣
本�發�んは1つ大きな話をし終えたような表情で、言葉を締めくくった。第三者から見た矢花くんはそんな感じなんだ、私が見ている彼とはまた違っているのが面白い。
しかも、私の良い所を知られないようにしてるなんて。
｢そんなの、矢花くんが私を好きみたいな･･････｣
｢えっ、小瀬さん。多分矢花は｢ンン･･････ん、あれだかさん･･････？｣おお、起きたん｣
本�發�んが私の言葉に何か言いかけたところで矢花くんが丁度起きた。汗を沢山かいたみたいで、おでこに張りつけた冷えピタが半分取れかかっている。
｢着替えとってくるわ、あとタオル｣
｢ありがと｣
本�發�んは気持ち悪そうにしている矢花くんを見て、着替え類を取りに洗面所の方へ向かってしまった。今の聞こえてたかな、矢花くんが私をって･･････。
｢小瀬さん｣
｢は、はいっ！｣
｢そんなに驚かなくても｣
優しく笑う矢花くんは、いつも通りの笑顔で安心した。のそのそと起き上がるとまだ体の節々が痛いのか、腰を抑えて顔を顰めている。
｢大丈夫？｣
｢うん･･････。あの、今日ごめんね。せっかくLINEしてくれたのに風邪引いちゃって｣
｢いいよ！矢花くんの体調が1番だから。元気になったらまた話せたら良いな｣
｢俺も、風邪治ったら伝えたい事あるから･･････早く治せるように頑張る｣
こんなんじゃ格好つかないけど、と照れ笑いする彼氏を見て私も自然と笑みを浮かべた。矢花くんの伝えたいことってなんだろう。さっきの本�發�んとの会話が蘇る。次会えた時、彼の伝えたい事が私と同じことだったら･･････なんて微かな期待を抱いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 250人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しあわせならあくしゅしよ(プロフ) - ☆さん» （ ; ; ）ありがとうございます！お待たせしてしま申し訳ないです、書く気力がじわじわ戻りつつあるので最後まで楽しんでいただければと思います･･････‼️ (11月1日 19時) (
レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - すごく好きなお話です！更新楽しみにしてます💖 (10月30日 2時) (レス) id: 576c521bf5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うみ | 作成日時：2023年7月23日 21時
