・ ページ21
｢私も体育苦手でした！争うのとか苦手で･･････かけっことか何で争うんだろう？って思いながら走ってました｣
｢競争心が良い意味で無いのかも｣
矢花くんの情報がどんどん埋められていく。好きな食べ物、好きな音楽･･････。好きなタイプはちょっと聞けなかったけど、これはもっと仲良くなれた時に聞いてみたい。
｢電車来ましたね｣
｢矢花くんどこまで行きますか？｣
｢俺は八王子で降ります｣
｢じゃあ三駅ですね｣
一人でいる時の15分は長く感じるのに、矢花くんといる15分はあっという間だ。電車は殆ど人が居なくて、2人で端の方の席に座った。窓から見える空の景色が綺麗。
｢あ、あれ新しく出来た｣
｢遊園地ですか？行ったことあります？｣
｢ここは無いですね〜｣
電車の壁掛けポスターを指差す矢花くんが見る方には、遊園地の宣伝が貼られていた。新施設で、庭園と遊園地が一緒になっているのが売り。季節によって咲く花が変わるのも見どころ！と書かれている。
｢お花も咲いてるんだ｣
｢お花、好きなんですか？｣
｢見てると落ち着くんですよね〜チルです、チル｣
｢そこで英語出してくるのズル過ぎません？｣
チルにじわじわ来ているらしい矢花くん。そっぽ向いて肩を震わせているのが可愛い。
｢矢花くんって結構ゲラですよね｣
｢え！小瀬さんが面白いんじゃないんですか？｣
｢じゃあ今度遊園地行って検証しましょ。私が矢花くんのツボなのか、矢花くんがただゲラなだけか！｣
｢何でそんな必死なん･･････遊園地はぜひ、行きましょう｣
笑い続けている矢花くんとノリで取り付けてしまった遊園地の約束。もしかしてこれデートじゃないの？そう気付いた頃には電車は八王子駅に着き、矢花くんは｢また日決めましょう〜｣と言って降りていってしまった。
｢遊園地･･････初デート･･････｣
さっきまで2人で見ていたポスターを前に、意味の分からない発言をしていた自分が痛ましくありながらも今日1番のMVPに感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 250人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しあわせならあくしゅしよ(プロフ) - ☆さん» （ ; ; ）ありがとうございます！お待たせしてしま申し訳ないです、書く気力がじわじわ戻りつつあるので最後まで楽しんでいただければと思います･･････‼️ (11月1日 19時) (
レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - すごく好きなお話です！更新楽しみにしてます💖 (10月30日 2時) (レス) id: 576c521bf5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うみ | 作成日時：2023年7月23日 21時
