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side.T
突然だけど、幼馴染は俺のバンドメンバーが好きらしい。助けてもらった時に一目惚れしたのがきっかけ、と語っていた。アイツ人助けなんかするんだ〜。ふざけて呟けば、矢花くんはいつでも優しいじゃんと突っ込まれた。知ってるよ、そんなこと。
｢因みにどこが好きなん｣
｢･･････矢花くんがする行動全て｣
｢キンモ｣
小さな頃から見てきた幼馴染が誰かに恋をしているのを見て、ずっと好きだったのかと気づく･･････なんてことも無い。ただ滅多に誰かに恋をしている素振りを見せないAが、彼女が居るのかどうか尋ねているのが珍しすぎた。
しかも相手は矢花。正直今までAが好きになってたヤツらの中で一番良い男だと思う。優しい奴だけど、その優しさで付き合うような男じゃないことも知ってるし。
｢矢花くんの負担になりたくないの｣
(嫌われるのが怖いだけじゃねえの)
そう口にしかけて、辞めた。そんな事、自分が1番痛いほど理解しているんだから。自分勝手な行動で傷つけてしまうのなら、いっその事何もせずに見守る。いつか彼女が出来たって顔色ひとつ変えないんだろう。
｢片思いは自己満足だよ｣
悲しそうに笑ったAに、俺は黙ってたら綺麗だなんて精一杯の励ましで返すしか無かった。
＊
｢大光ちょっと休憩しよ｣
｢いーけど｣
Aとの会話から大分時間が空き、俺は矢花といつものように自主練を行っていた。言っていた通りふとした時にAの話を出している。矢花も満更でもなさそうな態度で聞いているのがなんか気持ち悪い。
｢次ライブするのどこだっけ｣
｢渋谷｣
｢小瀬さん来てくれるかな｣
｢は？誘えばいいじゃん｣
｢いやいやいやいや｣
｢何で｣
そこまで否定する意味がわからない。俺がここまでAを押しているのに。
｢いや、だってさあ･･････。この間大光が酔ってた日に、俺がソロ曲出すまで毎回ライブ参加する、って言ってくれて。めちゃくちゃ嬉しかったんだけどさ、実は社交辞令かなと思ったら誘えない｣
｢いや誘えよ。絶対来るから｣
｢え〜･･････俺なんかが誘っていいのかな？｣
｢何でそんなネガティブなんだよ！｣
幼馴染、こいつは厄介だ。奥手になればなるほど勝ち目が無くなってくる。矢花には申し訳ないけれど、大光チャレンジで『矢花に惚れ薬を飲ませてみた』でもして、無理矢理惚れさせてくっつける方がハッピーエンドかもしれない。
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しあわせならあくしゅしよ(プロフ) - ☆さん» （ ; ; ）ありがとうございます！お待たせしてしま申し訳ないです、書く気力がじわじわ戻りつつあるので最後まで楽しんでいただければと思います･･････‼️ (11月1日 19時) (
レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - すごく好きなお話です！更新楽しみにしてます💖 (10月30日 2時) (レス) id: 576c521bf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2023年7月23日 21時
