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｢連絡先、交換しませんか｣
｢ぜひ！｣
コンマ０秒。断る理由が無い。｢アッ、ウェ･･････｣と変な声が聞こえたがお構い無しにカバンからスマホを取りだしてLINEを起動した。QRコードの画面を出して手を差し出すと、携帯の光で矢花くんの顔がうっすら見えて笑ってしまった。
｢めっちゃ心霊みたいな･･････｣
｢え！憑いてます！？｣
｢アハハ！ごめんなさい、違うんです。なんでもないです｣
急いで電気を付けに行き怯える矢花くん。なんでも結構憑かれる体質で、いつか滝行に行くと決意しているらしい。大光もよく言っているから一緒に行けばいいと思う。
｢あ、矢花くんアイコンベースなんですね。今日使ってた｣
｢リカコです｣
｢リカコ？｣
｢俺じゃなくてこんぴーが勝手に名付けたんです！｣
まるで浮気がバレた彼氏の反応だ。必死に弁明する姿が健気で可愛らしかったけれど、まさか中村くんの矢花くん彼女いない発言は嘘だったのか。とちょっとドキドキさせられた。
｢彼女居るんですか？｣
｢居ないです、誓って｣
｢なるほど｣
胸を叩いて鳴らす矢花くんは上を向いてウンウン頷いている。神と魔法使いになる約束でもしているのかもしれない。
｢やーばあーなあーーー！！｣
｢うわ起きた！｣
｢水ちょーだいーーー！！！｣
｢声でっか！今行くから待ってーーー！！｣
｢ウ゛ン｣
珍しく大光が目を覚ました。早速矢花くんを使おうとしているようで呆れたが、矢花くんも素直に聞き入れているのが何とも言えない。それでも一緒に居るのだから多分仲良しなんだろう。大光も良いところはあるし。
｢大光起きたみたいだし、今度こそ帰りますね｣
｢呼び止めちゃってすみません。･･････また連絡、します｣
｢はい、待ってます｣
口唇を緩め手を振る矢花くんに、手を振り返す。ドアを開けて大光の家を後にすると、喜びがわっと溢れ出した。
｢連絡先ゲット･･････！！！｣
今日で私はすごく仲良くなったと思ったけど、矢花くんがまだそうじゃなかったら｢連絡先交換しましょう！｣なんて言われたら引いてしまうと思って言えなかった。考えすぎかもしれないけど、大事にしたい距離感。
LINEを開けて矢花くんのアイコンを見る。ベースのリカコ。夢じゃない。家に帰ってからも何も無いのにLINEを開けては、矢花くんのアイコンを見ることの繰り返し。寝落ちするまでそれを続けた。
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しあわせならあくしゅしよ(プロフ) - ☆さん» （ ; ; ）ありがとうございます！お待たせしてしま申し訳ないです、書く気力がじわじわ戻りつつあるので最後まで楽しんでいただければと思います･･････‼️ (11月1日 19時) (
レス) id: 8632b5f5bd (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - すごく好きなお話です！更新楽しみにしてます💖 (10月30日 2時) (レス) id: 576c521bf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみ | 作成日時：2023年7月23日 21時
