ずっと、もっと。【2】 (ページ4)

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「うみーこのゴミ、そっちの袋だー」

「おけ～、これくらい開けば入る？」

「うん、助かる！」

黙々と作業を進め、早くも集合時間で30分。

そろそろ手持ちのゴミを捨てに行ってもいい頃かなと
考えていると、上着の裾を掴まれ立ち止まる

「わっ、あぶな！何？」

「ごめん(笑)…これ捨てに行かね？」

顔を上げると、うみが笑顔で
持っているゴミ袋をひょいと持ち上げる

「私もそう思ってた！
時間直前だと混みそうだし行こうか」

「だなー」

そう言いながら、私が持っているゴミ袋を
うみが私から奪い取る

「え、いいよ。うみのが重いでしょ」

「いや、そんなに重くねーし。ほら、離せって」

「うみがどっちも持ってくれたら、
私行く意味ないじゃん」

「それは…俺が一緒に行きたいからいいの…だめ？」

モゴモゴと恥ずかしそうに言いながら
うみが上目遣いで私の顔を覗き込んだ

「ダメじゃないけど…じゃあせめて半分こ！」

「分かったよ(笑)じゃあ行くか～」

ゴミ袋の持ち手を半分だけ持ち替えて歩き出す

別のグループの前を通り過ぎる時に、
海水が冷たいと騒いでる2年生達が目に入った

「あいつら馬鹿すぎだろ」

「ほんとに！去年うみたちもやってたけどね？」

「…忘れたね～」

どうやら都合の悪いことは忘れるらしいと
2人で笑っていると、
1人がこちらを振り向き手を上げた