ずっと、もっと。【2】 (ページ8)

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「わ、綺麗…！」

空を見上げると星空が広がっていて、

目の前に立つ大木から放たれているように見える

「ホテルのスタッフさんが教えてくれたんです。
星空が木からのプレゼントみたいに見えるって」

＂Aさんと見たかったんだー＂と

元太くんが恥ずかしそうに笑った

その横顔を見つめていると
視線に気付いた元太くんがゆっくりと私を捉える

「…Aさん」

繋いだままの手を引き寄せられゆっくりと唇が重なる

「すいません、こういうことしないって決めたのに」

「ううん。私の方こそ…中途半端でごめん。
やっぱり私はうみが好きだと思う、なのにこうやって、……元太くんのこと傷つけるからもうやめる」

手を離し、帰ろうとすると
後ろから元太くんに包まれる

「離して、元太くんごめん」

「やだ」

「元太くんのこと傷つけてるんだよ？
私、元太くんと会う資格ない」

「傷ついてますよ、めちゃくちゃ。
だけど、俺も弱さに漬け込んでるからお互い様です」

＂それに、＂と抱きしめる力が強くなり
元太くんが息を呑む気配を感じる