前世ぶりですね、帰ってください。【ωrωrd】 (ページ25)

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この後、足が痺れました。ページ25

ut｢何しとんや！？｣

『うへぇ…』

ゾムに連れられて、体育館に戻ろうとすると
汗だくの大先生が走ってきて。

遅れた理由を話すと血相を変えて説教を始めた。
つまり今の現状がそれだ。

ut｢なんで、そんな怪しいのについていったん？！？｣

『いや、私の美貌に惚れた告白かと…』

ut｢阿呆なん！？｣

『ぐうの音も出ません…』

体育館で正座をしながら説教を受けるなんて初の体験だわ。
隣で肩を震わして笑うゾムは一発殴りたい。
目の前にいるこいつはオカンにしか見えなくなってきた。

ut｢心配したんやから…｣

ぎゅっと包まれる身体。大先生の震えた声。
ああ、また心配させちゃったな…なんて思いながら背中をさする。
過保護すぎるかなとは思うけど、前世の私が悪いのでなにも言えないんですよ。

『あれ、そういえばシャオロンくんとか
コネシマ君はいいの？ゾム君。』

zm｢あいつらすぐへばるから飽きんねん。｣

ああ、と察する。御愁傷様です…と心の中で手を合わせておく。
なかなか離れない大先生に、苦笑しか出ない。
暑いんだが。夏やぞ今。

すると、見覚えのある顔が視界の中に入る。
待てよ、なんかこっちに来ていないか？笑顔でこっちに来てる気がするんだが！？逃げたいが、大先生がいるせいで動けやしない。

gr｢やぁ、久しぶりだな！Aさん。｣

ut｢グルちゃん！？！｣

『うへぇ…ご無沙汰してます。生徒会長様…』

もう諦めて、触れないように接すればいいんだ。
もう疲れたのよ私。
大先生も驚きのあまり離れてくれた。

gr｢そんな堅苦しい呼び名は辞めてくれないか？｣

『ひぇ…無理です。』

gr｢なら、その生徒会長様の権限でも使うが？？｣

ut｢グルちゃん…やめだけてや。｣

グルちゃんと大先生が話しているところで少しずつ後ずさりする。
まだ、走るには早い。…あと少し。

tn｢Aさん。｣

『はいいぃい！？』

後ろから突如飛んできた聞き覚えのある声に
慌てて振り返る。
…と、トンちゃんじゃないですか…
知らぬ間に囲まれていた新事実に驚きを隠せない。

tn｢この前は、すまんなぁ。追いかけたりなんかしてな。｣

はは、と申し訳なさそうに笑うトンちゃんに、
母性を感じる。この子可愛い…
しかしだ、可愛いからといって気を許せるわけでは無いのだ。
残念だな。

『いえ、逃げた私も悪いんですからお互いさまです。』

tn｢そう言ってくれると本当にありがたいわ…｣

ん”ん”！可愛い！！