元ブラック本丸の審神者がピリオドを打ちます！完結編 (ページ42)

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終焉まで、あと＿＿＿ページ42

｢どうして、お父さん達がここに……｣

瑞樹｢鼓滝がこれで教えてくれたのよ。この事態を｣

お母さんは、真ん中に｢緊急｣と書かれた真っ赤な人型の式神を取り出した。

｢式神……？｣

鼓滝｢そうです。10年前のあの後、万が一にも全本丸が襲撃を受け、連絡手段すらも遮断されてしまった際に、私がこれを瑞樹に飛ばすことを約束していたのです｣

瑞樹｢全く……対策チームでこのことは分かっていたでしょ？どうして教えてくれなかったのよ。ま、大方私たちが政府側にいるから、って理由なんでしょ？｣

｢うん……本当は、チームで決めたことを伝えられたら良かったのだけれど、そう考えたら怖くって……｣

瑞樹｢気持ちは分からんでもないわ。きっと私だって同じことしたわ｣

｢お前は正しいことをしたよ｣と言いながらお父さんが私の頭を撫でる。

鼓滝の鶴丸｢……それで？これからどうするんだ？｣

鼓滝｢取り敢えず、本丸に向かいます。対策長様方も、そのおつもりでしたのでしょう？｣

｢ふぇ？あ、はい｣

突然呼ばれたからびっくりした……

……あれ、鼓滝さん、本丸は……？？

｢あの、鼓滝さん｣

鼓滝｢はい？何かありましたか？｣

｢あの……貴女がここにいて、貴女方の本丸は大丈夫なのですか…？｣

山姥切｢A……？｣

別に疑っているわけではないの。
お母さんの幼なじみだし、越後の審神者長さんだし……
寧ろ信用してる。

鼓滝｢……私たちの本丸、合併先に裏切られたのです｣

｢え……？｣

鼓滝の鶴丸｢俺達の本丸の結界にヒビを入れて遡行軍を招き入れた挙句、簡易転移装置を本丸の各所に配置されたんだ｣

そんな、合併先に裏切られた……？
じっ、じゃあ、私がやったことは逆に利用されてしまったの……？
逆効果だった…って、こと……？

｢ほ、本丸の皆は……！？｣

鼓滝｢それはご安心下さい。裏切った審神者が置いていった何も知らなかった刀剣達も、私の本丸の刀剣も、皆無事です。今は各本丸で助力して回っていますわ。｣

｢よかった……｣

刀剣達に知らせてなかったってことは、
上司にそそのかされて、自分だけ助かろうとしていた審神者。根っから遡行軍と繋がった本丸じゃなかったんだ

一期｢……さ、そろそろ本丸へ急ごう。ミキ殿に危険が迫っているのだろう？｣

｢うん。全速力で向かおう！お馬さんたち、お願い……！｣

そして私たち6人(3人と3振り)は、馬に乗って急いで本丸へと向かった。