十五日目 山姥切 ページ17
山姥切side
俺は長義の写しとして、刀工国広に打たれた。
だが、俺にとっては写しであることが、嫌で嫌で仕方がなかった(今もそうなのだが)。
俺が打たれて何日かがたったある日。小田原征伐も終盤に近づいていた。
当時幼かった俺は、黒田官兵衛は策士だな、と位にしか思っていなかった。
山姥切「今日も月が綺麗だ。なのに俺の主達はそっちのけで小田原城明け渡しの会談……。いつになったら終わるんだろう。」
？「本当にね。人間はそれを繰り返してきた。それ故に私達刀が生まれたのよ。」
俺がぽつりと呟いた言葉に返答が帰って来たことにおどろき、咄嗟に飛び退いた。
山姥切「っ！だ、誰だ！」
？「しーっ。大きな声を出したら官兵衛達に気づかれてしまうわ。まだ気づかれていないんでしょ？貴方が顕現していること。」
山姥切「そ、れは……と言うより、あんたは誰なんだ？」
梅椿「ああごめんなさい。私、九条梅椿といって、貴方と同じ刀の付喪神よ。」
山姥切「なんだ……俺と同じか……。」
梅椿「嫌だった？見つけたのが人間じゃなくて。」
山姥切「嫌、と言うか安心した。人間は本作と俺を比較するから。」
梅椿「山姥切長義と？あの子もなかなかいい子だけどね。」
山姥切「あんたも俺を「だけど、貴方は貴方はじゃない。」！」
梅椿「それに写しって、本作の美点を取り入れて作られるものなんだよ？」
山姥切「……あんたは、色々なことを知っているんだな。」
梅椿「あはは。こう見えても平安生まれだからね。」
山姥切「平安生まれ！？」
梅椿「驚いた？あ、そうだ。貴方の名前を教えてくれる？」
山姥切「？知っているんじゃないのか？」
梅椿「山姥切の写しが打たれたって聞いたから、官兵衛にこっそりついてきただけ。」
山姥切「俺は山姥切国広。足利城主の依頼で、刀工国広に打たれた刀だ。」
梅椿「山姥切国広……じゃあ切国ね。」
山姥切「
梅椿「山姥切だと本作とややこしくなるし、国広だと他の刀とややこしくなるもの。」
山姥切「そう、なのか？……まあ、いいか。」
ん？他の国広、と言うことは、他にも多くの刀を知っているのか……？
山姥切「えーっと……椿、嫌でなければ、あんたの来歴を教えてくれないか。」
梅椿「えっ、私の来歴？そんな大した物じゃないし、良いものでも無いわよ？」
山姥切「椿について俺が知りたいんだ。」
椿は自らの来歴を語ってくれた。
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梅椿之姫(プロフ) - 星のアリアさん» 星のアリア様、ご閲覧ありがとうございます！鷲尾須美ちゃん達と同い年、と言う設定で進めていく予定では有りますが、皆様のご希望次第で変わると思います。 (2018年6月26日 22時) (
レス) id: 094ccbac9c (このIDを非表示/違反報告)
星のアリア(プロフ) - 勇者であるシリーズとの混合があまりないので嬉しいです、ちなみに鷲尾須美ですか？ (2018年6月26日 20時) (レス) id: 78a58b860d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九条椿 | 作成日時：2018年6月21日 6時
