十四日目 ページ16
梅椿「どうだろう。ああでもね、戦うことよりも、失うことの方が私は怖いかな。」
翡翠「失うこと……？」
梅椿「ええ。形あるものは何時かは壊れてしまう。だけどそれが何時かは誰にもわからない。明日が絶対に来るとは限らないもの。それが怖いの。」
梅椿は自分の父親と前任を思い出す。
二人とも、がんで亡くなった。
亡くなる前日まで、病気と闘いながらも、痛みに耐えて話をしていた。
梅椿と二人の最後の会話は『また明日もたくさん話そう。』だった。
その時から、梅椿は失うことを恐れるようになったのだ。
翡翠「梅椿でも怖いものがあるんだね。ちょっと意外かも。」
梅椿「そりゃそうよ。私だって生きているんだもの。」
翡翠「そうだよね！」
梅椿「でも、翡翠には本当に大事なものを失う恐怖を理解させたくない。」ボソッ
翡翠「何か言った？」
梅椿「ううん、何でもないわ。はやく寝室に行きましょうか。」
梅椿は寝室に急いだ。
たった一人、彼女の呟きを知るものが居たので早くその場を立ち去りたかったのだ。
(会話only)
日本号「なあ今更なんだが、姉御の来歴ってどうなんだ？」
次郎「そう言われてみればそうだねえ……全員が顔見知りみたいだし、古い刀とはわかるんだけど、どの書物にも無いし……。」
長谷部「本人もあまり話さないしな。小烏丸は知らないか？」
小烏丸「我もあの子については詳しくは知らぬ。武家の生まれであることくらいしか聞いたことが無いな。」
全員−小烏丸「武家の生まれ？」
小烏丸「九条家の武士から生み出された九条派唯一の刀剣よ。確か……我が造られて直ぐ、だったか。其くらいに生まれたと言っていた。」
太郎「九条家は名のある家ですね。言われてみれば、とても作法が美しいです。」
日本号「確かに、姫さんって感じがするな。」
三日月「しかし、姉上は何故自分の来歴を明かさないのだろう。……もしや、知られては困ると……。」
山姥切「それは違うぞ、三日月。」
小烏丸「山姥切、まだ起きていたのか？」
山姥切「蜂須賀に『酒飲み達が騒がしいから何がなんでも黙らせてこい！』と言われて来たのだが、話が聞こえてきてな。」
日本号「なるほどね。それで、違うってのはどう言うことだ？」
山姥切「
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梅椿之姫(プロフ) - 星のアリアさん» 星のアリア様、ご閲覧ありがとうございます！鷲尾須美ちゃん達と同い年、と言う設定で進めていく予定では有りますが、皆様のご希望次第で変わると思います。 (2018年6月26日 22時) (
レス) id: 094ccbac9c (このIDを非表示/違反報告)
星のアリア(プロフ) - 勇者であるシリーズとの混合があまりないので嬉しいです、ちなみに鷲尾須美ですか？ (2018年6月26日 20時) (レス) id: 78a58b860d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九条椿 | 作成日時：2018年6月21日 6時
