刀剣乱舞大好きな私がブラック本丸の審神者になっちゃった！肆 (ページ3)

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その八十二 † ページ3

薬研サイド

薬研「っ！此処は……」

俺っちは先の池田屋への出陣時に戦線崩壊までやられちまったんだ。確か三度目の検非違使出現のとき、秋田と鯰尾兄を庇って

乱「薬研、また散らかして……むにゃむにゃ……」

薬研「乱……」

時計を見ると既に夕方の１７時を回っていた。この様子を見るにこいつがずっと看病してくれていたのだろう

俺っちは痛む体に鞭を打って上半身をおこし、近くにあった毛布をそっとかけてやった
その時に気がついた。自分の左手から肘辺りまでと右手に巻かれた包帯に。
不思議に思いじっと見つめていた時に不意に声をかけられた

加州「おはよ、薬研」

薬研「加州……」

加州「具合はどう？手の傷、痛む？」

薬研「いや、疲れか寝すぎか分からないが、体がちと痛むだけだ。……なあ俺っち達は手入れされたんだよな」

中傷だった加州がなおってるんだ手入れはされている

加州「うん。けど検非違使戦で負った傷、詳しく言うと三回目で負った傷が治らないらしいんだ。医療札使っても治らなかったんだって。だから起きても安静にさせてって」

薬研「大和守は起きたのか」

加州「ううん。たまに魘されてるから起こすけど目は開けてくれない」

薬研「そうか……」

"コロセ愚カナ人間ヲコロセ"

薬研「っ！？なん、だ、お前は……！誰だっ！」

加州「薬研！？どうしたの！？」

薬研「加州、大和守と、乱をつれ、て、逃げて、くれ、早くっ！」

加州「……わかった」

"アノ娘ヲ夏木瑞樹の娘ヲコロセ、薬研藤四郎！"

薬研「誰かもわかりゃしねぇ、やつに、我らが大将を、殺せと言われたって、っはあ、したがえやしねぇよ！」

俺っちは自分の首を絞めだんだんと力をこめていく

"キ、貴様何ヲ！！"

薬研「俺っち自身が、折れれば、てめえも、手が出せねえ、だろっ」

意識が遠退いていく。ま、これで蜜柑を守れるのであれば懐刀として本望だな

？「魔を払い、光の道を示し誠なる道を歩め、急急如律令！」

見知らぬ巫女服を着た藍色の髪と蜜柑と同じ空色の瞳を持った女が術を唱えると、俺っちの腹から得体のしれない黒い妖の類いのものが出てきた

妖？「ぐぁぁぁ！！！」

薬研「ゴホッ……っ、はあはあ……」

？「ふう、間に合って良かった。大丈夫？」

薬研「あんた、何者(なにもん)だ」

葉月「私？私は葉月。貴方たちの主蜜柑の母親で元審神者よ」

薬研「蜜柑の、母親……？」