完璧なフリはもうやめて (ページ46)

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-Juri Side-

今日の最悪の1日だ。

朝Aに会えたと思ったら、隣には目黒って奴がいた。

俺たち仲良し、と言いながら俺の顔を見て嘲笑っている。

これは完全に喧嘩売ってんだろ。

しまいには目黒って奴からAと同じシャンプーの匂いがして、これは昨日何かあったのは確定だった。

何かって言ってもやっていることは1つで。

あんな奴のどこが良いんだか。

最近Aとアイツはよく絡んでいる。

まあ絡まれているといた方が正しいのか。

昼休みになてもちょこちょことAの周りをうろつくアイツに無性に腹が立って俺は保健室に向かった。

慎太郎に次の授業は保健室でサボるとだけLINEを送り、保健室のベッドでふて寝をした。

先生は出張に行っているようで、起きた時にはとっくに授業は終わっていた。

ゾロゾロと生徒が帰る中、教室に戻るともう誰もいなかった。

俺も帰る用意をしようと机を漁ると、またクリアファイルが入っていた。

それだけで嬉しくなる単純な俺。

いつものように付箋には日付が書かれていた。

その下をよく見ると消しゴムで消した後があった。

俺は何が書かれていたのか気になって、上からシャーペンで擦ってみると

［お大事に］

と書かれていた。

多分慎太郎が俺が保健室にいることを伝えたのだろう。

俺を心配してくれたんだと嬉しくなり、

こんなことでさえ伝えようか迷って消した彼女のいじらしさが

愛しくて仕方なかった。

海に行った日に少し近づいたと思った彼女との距離だったが、最近はとても遠く感じていた。

だけどやっぱりAは変わらないな。

体育祭が終わって落ち着いたら、もっと頑張ろう

そう決めた。