完璧なフリはもうやめて (ページ22)

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放課後の委員会では夏休みの図書室の受付をどうするか、とう議論になった。

部活がある人たちは厳しいと言うことで、帰宅部で回すことになった。

幸い私も樹も帰宅部だったので、通常通り2人で毎週月曜日と火曜日の担当になった。

きっと夏休みも1人でやることが多いんだろうなと思った。

委員会が終わり、樹と駅まで歩く。

『夏休み面倒だねー』

「そうだね。」

『俺起きれるかな。』

「別に無理して来なくてもいいよ。」

『何それ。 Aは俺に会いたくないの？』

そんな直球な質問に戸惑った。

ここで会いたいと素直に言えればどれだけ楽だろうか。

「樹は忙しいから」

『質問の答えになってない！』

そう言いながらカバンを頭にかけてダルそうに歩いてる。

『俺は会いたいけどね、Aに。』

そう真っ直ぐ見つめてくる瞳に心が揺れる。

「誰にでも言ってるんでしょ(笑)」

『誰にでも言ってる(笑)』

私の気持ちも知らず、そんな適当なことを言う樹。

『俺がちゃんと起きれるようにモーニングコールしてよ。』

「私、樹の連絡先知らない。」

『知ったら、かけてくれる？』

「まあ。」

じゃあ、と言ってQRコードを見せてきた。

私は大人しく追加した。

［Juri］

そう表示された画面を見て嬉しくなった。

彼といると簡単に自分の決心が揺らいでしまう。

私は弱い。