腹の内を明かしてみなよ。２【轟焦凍】 (ページ1)

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私は私だ。ページ1

ガラッと勢いよく扉が開けられた。

振り返る前に、あまりにも急すぎてよく分からなかった。

赤い髪が揺れるのが見えて、そこからは物凄い強さで私の体が引っ張られた。

いや、それだけじゃない。

「ゲホッ…ガハッ……！！」

とてつもなく苦しい…

つまり、私は何者かによって胸ぐらを掴まれた。
強さも半端じゃない。

ちょっと…なにこれ…

目の焦点が合ってきたところでそいつの顔を見てみると、一瞬目が大きく開いた。

赤と白の頭、オッドアイの瞳。

「あ…あんた……」

驚いた事に、私の知っている轟焦凍くんであった。

彼は怒りに満ち溢れているようで、

放たれるオーラに、少し寒気が走る。

「…どう、いうつもりよ…」

「犯…罪よ、これ……」

そう言っても、引くどころかその手は強まるばかりで、さらには顔も険しくなる。

「……なんで、出てきた。」

やっと口を開いたと思ったら、その言葉。

それは、私の一番嫌いな言葉だった。

出てきた、って…私は私だ。意味が分からないし、
凄く否定されている感じでとても気分が悪い。

前に言われたときも怒気のこもった声だった。

だから、私もあなたと同じように言ってやる。

「…あんたが、嫌いだ…」

思いきり睨みつけて、言う。

仕返しのつもりだった。
私を否定するその態度が気に食わなくて。