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気づいたら橋の上におった。
あぁ、しげに告白されたのはここやったな…
しげのことなんか考えたくないのに
どうしてもこの景色を見ると思い出してまう
橋の下でさらさらと流れる川
河原で遊ぶ子供の声
あの日のことを思い出させる景色に苛つく。
苛つくのに、
その景色が滲んで見えて嗚咽が漏れる。
離れたくない。
そんなん俺だって思ってるよ
でもそれでしげを縛り付けたくなかった。
神「気づいて欲しかったな…。なんて…。」
重「気づくの遅くてごめんな。」
愛おしい声。大好きな甘い声。
神「遅い…」
重「ごめん…」
さっきまでの川の匂いが消える。
しげの匂い。
重「お前が強がりで泣き虫なこと分かってたのに。」
重「神ちゃんきいて、俺な、転校すんねん。
寂しい思いさせると思う。でも俺は神ちゃんしか見えてないから。」
泣き止んだ俺の顔を見てホッとした顔をするしげ
重「神ちゃん強がりやから難しいかも知れんけど、寂しいって言って欲しい。神ちゃんが寂しいって言ってくれたらとんでいくから。」
神「絶対やで。嘘やったら承知せんからな。」
あたり前やんと笑うその顔が愛おしくて
しげを困らせるかもしれんけど、たまには素直な気持ちを伝えてみようかな、
なんて思った
神「ほんまは離れたくない」
神「嘘。元気でな。」
しげが複雑そうに笑う
やっぱその表情嫌いやわ。
重「やっぱ素直やないな。」
そう言って俺を強く抱きしめてくる。
神「このまま離さんといて」
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作者名：さみみ | 作成日時：2019年6月3日 0時
