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カクテル 28 ページ28





「逃げないから、手、離して」

「うん…、」







壁に押し付けられていた手が解放される。

少し背伸びをして那須くんの頬に手を添え、「私こそごめんね」 と呟いた。









「Aちゃんは謝る事なんてないよ」


「ううん。ほっぺ、痛かったでしょ?それに連絡してくれたのに意地張って無視しちゃった」


「謝らないで。Aちゃんは優しいね、そういう所に俺は惹かれたんだよ」








優しくなんてない、ただのわがままなのに。



那須くんは頬に添えてあった私の手を離すと、今度は強く握り締める。

そして大切なものを扱うように手の甲を撫で、ふふ、と笑みをこぼした。








「もうダメかと思ったぁ…」

「え?」


「告白もできないまま終わるのかなって。でも、Aちゃんは今目の前にいる」







那須くん、そう呼びかけると同時に私の体は彼の腕の中に収まっていた。







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Mappy(プロフ) - 最後の場面とっても素敵ですね! 思わず二度読んでしまいました (2020年3月21日 23時) (レス) id: dbbbb4e0c8 (このIDを非表示/違反報告)
pii27(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!飛貴くんとくっついて欲しいような気もしちゃいます笑! (2019年10月9日 13時) (レス) id: 55d6c8d2d6 (このIDを非表示/違反報告)
まお - 続きが楽しみです! (2019年9月23日 9時) (レス) id: 4581f1bec1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蕎麦リアン | 作成日時:2019年9月21日 20時

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