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｢あ！ドラムのひとだ〜！｣
｢っ、｣
七瀬テメエ、俺の彼女にドキドキすんじゃねえ。そう心の中で唱えながらガンを飛ばす。
野郎組に手を振りながら俺の腕を組んだAちゃんは、小さく笑いかけた。
｢初めまして、大地くんの彼女の松本Aです。皆は…野郎組なんだっけ？｣
｢｢｢あ、は、…｣｣｣
｢？｣
｢Aちゃん…こいつら女子と、｣
｢一条！！！｣
んぐっ。
五島が俺の口を塞ぐ。塞げるほど近くにいるということは、必然的にAちゃんとの距離も近くなるわけで。
｢あ、ボーカルのひと？ふじりさの…｣
｢いいいいいいや！｣
｢ふふ、大地くんのお友達、面白い人ばっかりだね｣
｢まあね、…じゃっ、俺行くわ！Aちゃん帰…｣
｢ちょっと待て。少し話そうじゃないか｣
｢松本さん、一条借ります｣
｢は、はあい…？｣
なんで三村喋れてんの！？と思ったらいつぞやのカッパの頭をつけていた。
Aちゃんと組んでいた腕が離され、野郎組に囲まれる。な、なんだよ…今日はAちゃんとパフェデートの日なんだぞ！早く帰らせろ！
｢ジョー｣
｢なんだよ｣
｢キス｣
｢は？｣
キス？は？魚の？
七瀬は俺を羽交い締めにし、どこからか台本を取り出す。
｢デートの後、Aちゃんの家に誘われて、突如触れ合った手をきっかけにふたりの顔が近づいていく…。欲に負けた一条はAちゃんをベッドに押し倒し…｣
｢やあ、ヤメロ！！！変な台本読むな！｣
思い切り暴れて七瀬の腕から逃げ出す。
とん、とろくちゃんに背中を押され、待っていたAちゃんと目が合った。
…ばく、ばく。
……あれ、なんだこれ。女子と話せない病の時のような胸の高鳴り…。
｢大地くん、もう話し終わったの？｣
｢あ…あ、…｣
｢…はんっ。一条、デート頑張れよ｣
こ、こいつら！！！！！
七瀬の台本の映像が頭の中で流れ出し、Aちゃんの目をまともに見れない。
歩き出すも、触れ合う腕すら汗が吹き出す。
｢…大地くん。今日ね、うち親いないんだ。来る？｣
｢あ…え？｣
番外編 END
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終わり
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桜麗 - 応援してます！ (2019年9月1日 23時) (
レス) id: bc8c92629a (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦リアン(プロフ) - 桜麗さん» ありがとうございます…！のろま更新ですがちまちまがんばります！ (2019年8月30日 2時) (レス) id: 23fbb8caff (このIDを非表示/違反報告)
桜麗 - 面白かったです！大変だとは思いますが頑張ってください！ (2019年8月29日 19時) (レス) id: bc8c92629a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蕎麦リアン
| 作成日時：2019年8月25日 19時
