episode 23 ページ23
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すう、と大きく息を吸い込んで、ずうっと心の中に秘めていた想いをぶつける。
｢俺、マツモトさんの事中学生の時から好きでした！｣
｢はあ？｣
反応したのは彼氏さんだ。
そりゃそうだよな、彼氏の前で告白する奴なんて俺以外そういない。
当のマツモトさんは｢え、｣と混乱している様子。
でも、言いたいことはそれだけじゃない。
｢実は、Aちゃんが浮気性なの知ってた！中学生の時から学校中の噂になってたから！！｣
｢お前…、｣
｢み、瑞稀…落ち着いて？｣
｢この間落し物を拾ってくれた時！正直期待した！そっちから放課後誘ってくれたのも、かっこいいって言ってくれたのも、全部ぜんぶワンチャン期待した！！｣
｢全部Aから誘ってんじゃん！俺だけが好きって言っただろ！？｣
｢、そんな大きな声出さないでよ！謝ってるでしょ！？｣
プライドなんてクソ喰らえだ。
駅前だからか結構な注目を浴びている事に今気付いた。Aちゃんは焦ったように彼氏さんを抑えている。
…なんでこうなったんだよ。
五島達がいる事も忘れて、じんわりと涙が浮かぶ。
｢一条くん、今日は帰るね。瑞稀もこんなんだし…。落ち着いたらまた連絡するね？｣
｢…今日だって、デートだと思ってたよ、俺は。……連絡はいい、です。
ずっと、好きでした。今日はありがとう｣
｢、待って！一条くん！｣
｢な、何？｣ そう言って振り返ると、彼氏さんの傍から離れて俺に近付いた。
Aちゃんは口の横に手を当てて、それを耳元に添えられる。ないしょばなしか…？
｢この前のバンドのドラムの子、名前なんて言うの？よかったら紹介してくれない？｣
…男癖の悪さは、治る気配ゼロ。
もし俺と付き合っても、七瀬にちょっかいを出していたに違いない。
｢…う、うわあああああああああああぁぁぁ！！！！｣
｢え、なに何？｣
もはや彼氏さんが不憫だ！！！
電柱を通り抜けると、皆もつられて走り出した。
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桜麗 - 応援してます！ (2019年9月1日 23時) (
レス) id: bc8c92629a (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦リアン(プロフ) - 桜麗さん» ありがとうございます…！のろま更新ですがちまちまがんばります！ (2019年8月30日 2時) (レス) id: 23fbb8caff (このIDを非表示/違反報告)
桜麗 - 面白かったです！大変だとは思いますが頑張ってください！ (2019年8月29日 19時) (レス) id: bc8c92629a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蕎麦リアン
| 作成日時：2019年8月25日 19時
