episode 10 ページ10
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ぷるる、ぷるる、と4コール目。
執拗いと嫌われそうだし、そろそろ切ろう…と呟くとみんなの顔色に落胆が浮かぶ。
そんな時、画面が通話中に切り替わった。
'「もしもし?一条くんー?」'
「マ、松本さん…!」
'「ふふ、うん。どうしたの?」'
スピーカーに切り替え、にやける頬を隠そうとしないまま後ろにいる皆に親指を立てた。
ああ…電話越しのAちゃんの声もサイコーだな。ハスキーボイスが愛しすぎる。
「一条、本題っ」
…あ、そうだ。なんでうちのライブに来てたのかを聞くんだった。本題を忘れるなんて俺とした事が!
「ま、松本さん、今日うちのライブ来てたよね…?」
'「ああ、ビジュアル系の?野郎組だっけ…。行ったよ!」'
「実はあれ俺のクラスで…、俺もあの場に居たんだけど、」
'「嘘〜、そうなの?声掛けてよ!」'
声、かけても迷惑じゃない?と、情けないくらい震えた声に、Aちゃんは当たり前じゃん!と返してくれた。
それからすぐに用事があるから、と電話は切れてしまったが、何かがじんわりと胸の中に広がる。
「…そっかあ、声掛けてもいいのかあ。」
「一条はさ、なんでそこまで彼女を上を見てるの?」
「?だって可愛いじゃん」
「…ハ?」
「超タイプなんだよな〜〜〜!!」
「…ジョー……」
なんだよ、なにが悪いんだよ。
まじでタイプなんだもん、Aちゃん超可愛いじゃん。
…もっと喋りたかったなあ、
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桜麗 - 応援してます! (2019年9月1日 23時) (レス) id: bc8c92629a (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦リアン(プロフ) - 桜麗さん» ありがとうございます…!のろま更新ですがちまちまがんばります! (2019年8月30日 2時) (レス) id: 23fbb8caff (このIDを非表示/違反報告)
桜麗 - 面白かったです!大変だとは思いますが頑張ってください! (2019年8月29日 19時) (レス) id: bc8c92629a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕎麦リアン | 作成日時:2019年8月25日 19時