□ 拡声器で愛を叫ぶ【K.Y】

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｢Aさぁ、俺の事なんて好きじゃなかったんやって。｣

｢流されただけ｣

｢紫耀は恋愛対象じゃない｣

｢好きになる事は、一生ない｣






Aに言われた事を思い出して、頬に生暖かいものが伝う。

言ってる時の 苦しそうな顔、忘れへんよ。



好きが溢れて、止まらない。









廉はそんな俺をじっと見つめて、ティッシュを差し出してきた



…なんか、泣き顔見られんの恥ずかしいな。









｢…約束破りやん。罰として、明日の昼飯奢りな｣


｢えっそんなんでええん？｣


｢俺も 泣いてる人にそんな酷いこと言わん｣


｢さすが親友｣









今頃、Aは岸くんと 何をしてるんやろか。

ちゃんと会えたかな？






もう 俺と付き合ってくれ、とは言わへんから 好きでいる事くらいは許して欲しいな。

なあ、熊ちゃん。


…ぬいぐるみに話し掛けてもしゃーないか。








｢紫耀、覚えてへんの？そのぬいぐるみ Aがくれたやつやで｣

｢覚えてるで！俺 赤のヤツ持ってるもん。｣

｢Aは白らしいな〜｣









赤と青と白の熊のぬいぐるみ

俺らっぽい色を選んで買ってきてくれたんだと、Aのお母さんから聞いた。





廉の部屋をよく見ると、３人の思い出で溢れている。…俺達の事大好きやん！









｢廉、お菓子買いに行こや｣


｢はいはい｣








あの部屋は 今の俺には辛すぎる


大好きだよ、A 。







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