□ 拡声器で愛を叫ぶ【K.Y】

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｢…あの、俺の事好きって、どういう…｣







ジュースを２本買って、ベンチに座りながら 飲む。




もじもじしながら 聞いてきた岸に

男の癖にもじもじするな、と言いたい。









…好き、かぁ。

紫耀に言われるがまま来たけど、なんか恥ずかしい。









｢Aサーン？おーい？｣


｢…岸、私と付き合いたい？｣


｢急だな！！！

…そりゃ、付き合いたいよ。好きだし｣


｢んー、私 優しいからさ、付き合ってあげてもいいよ｣


｢だよなー…って、え！？？？｣


｢もう、顔見るな｣









ぐわん！と凄い勢いで こっちを向いた岸




顔、絶対赤い

告白なんてした事ないから 変に上から目線になっちゃったじゃん。もうやだ。







ねぇ、ほんとにその顔やめろ。

なんかむかつく。









｢…なに、照れてんの？｣

｢だから見るなって｣

｢は？むり｣

｢も、岸の癖に生意気｣






顔を隠していた手を 退けられて、至近距離で目が合う。


…岸って、こんな綺麗な目してたっけ。









暫し 無言のあと、岸が口を開いた。





｢…俺、今すっげぇ幸せ。ちょ、ほっぺ抓って｣

｢ばかじゃないの｣

｢いってててて！いてぇよ！｣

｢夢じゃないよ、良かったね｣







きょとん、としたあと

岸らしい くしゃっとした笑顔になった。




それを見て、私も 笑顔を作った。




幸せ、かも知れない。









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