□ 拡声器で愛を叫ぶ【K.Y】

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｢っA、ちゃん！｣


｢ん？だれ｣


｢あー…海人先行っといてー｣


｢はいよ、廉にも伝えとくね｣






食堂に行く途中、岸に声を掛けられて立ち止まる。


話の内容は大体察しがつくんだけどなー…





｢きっ今日の朝の事なんだけど…｣

｢うん。彼氏じゃないよ｣

｢そっか…って、え！違うの！？｣

｢岸知ってるでしょ？永瀬廉｣

｢あ、あー。幼馴染みの…｣





もう行っていいかな

だめ？


なんか考え込んでるし行ってもバレなさそう。





そろー………っと…






｢俺もついていっていい？｣


｢( ばれた )えーっと…どこに？｣


｢食堂！｣


｢あ、うん。｣





…てことで並んで歩く

廉と海人、断りはしないでしょ 多分








｢…｣



…なんか喋ってよ

謎に無言だし、岸どうした。蕎麦食べに行った時あんなにうるさかったのに。

…そう言えばこいつ私の事好きなんだっけ？緊張してるのかな






…いや、ないわ。岸っぽくねーーーーーー。



しょうがないから 私が話題を提供してあげるよ





｢きーし｣

｢ん？｣

｢寝癖、残ってるよ｣




ちょこんと跳ねた 後頭部の髪を直すように撫でると、岸が爆発した。あ、顔が 真っ赤ってこと。







｢なっななななにしてんの！？！｣

｢え、だから寝癖…｣

｢他の男にもこういう事やってんの！？｣

｢廉とか海人にはね｣






逆に何でそんな動揺してんの？

言おうとしたけど、ぐっと堪えた。偉い。






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