□ 拡声器で愛を叫ぶ【K.Y】

…（H視点） ページ43

.




｢ふふ、なんで泣くん？泣かんで〜！｣

｢ごめ、ごめんね 紫耀｣

｢んーん、むしろスッキリした。｣






ベッドに座った俺を 立ったまま抱き締めるAの 背中をぽんぽん、と叩く。

告白された相手に抱き着くってどうなん…笑





あ、鼻水つけよった。こいつ。

俺で 涙拭くなや〜もう。









さっきから 謝ってばっかのA

俺の肩に埋めていた 顔を無理やり上げ、乱暴に涙を親指で拭う。









｢泣いたらブスになるで。｣

｢ブスって言うな｣

｢うそうそ。｣

｢…紫耀、怒らないの？私 酷いこと言った｣







久しぶりにみた、Aの不安気な顔




｢…ほんまは、泣きたい位 ショックやけど。
Aが岸くん好きなんは見てて分かったし、岸くんになら 任せてもいいかなって！｣


｢こんな事してる場合じゃないやろ？はやく、岸くんの所行っておいで。きっと 待ってる筈やから。｣








小さく 頷き、立ち上がって部屋を出ていったAを見送って、俺も部屋を出る。









｢…あ、廉？今から会おうや。ファミレス行こ！｣

｢は〜！？俺 もう風呂入ってんけど｣









Aに言えなかった事、 ぜーんぶ廉にぶつけてやる。





A、幸せにして貰うんだよ。






.

…→←…

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す