□ 拡声器で愛を叫ぶ【K.Y】

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｢紫耀、待たせてごめん｣


｢ううん。大丈夫｣





紫耀から 連絡を受け、帰ってきた。




部屋で待ってる

その１文のみ。









｢…岸くんと、付き合ったん？｣


｢付き合ってないよ。｣


｢なんで？…俺に悪いから、とか思ってないやんな｣


｢それは…｣








いつもは馬鹿の癖に、こういう時は鋭い


言われた通り、紫耀への罪悪感から 告白を断ってしまった。





何も言えず 俯くと、ベッドに座っていた紫耀が 勢いよく立ち上がった。

…デジャヴ









｢…同情とか、やめて欲しいねんけど。付き合えばええやん、好きなんやろ？｣

｢俺が 引き摺り過ぎてるだけ、Aはとっくの前に 俺の事なんか好きじゃない｣

｢…小６の恋愛なんて、所詮 お遊びやねんから｣









｢……やっぱ、嘘ついた。少なくとも俺は本気やった。 ｣








わたし、最低だ。


こんなにも思っていてくれたのに、流されて告白を受けて 無意識に紫耀を傷付けてた。







紫耀の事を好きだったことなんて、一度も無い。









｢、今から告白するから、思いっきり振って。｣




｢…うん、｣









紫耀の、精一杯の最後なんだ。




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