□ 拡声器で愛を叫ぶ【K.Y】

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｢お母さん、お弁当は？｣

｢あ、ごめんね。寝坊しちゃって作ってない｣

｢うっそん…｣






紫耀も廉もいない穏やかな朝



お弁当がないと告げられた、ちーん

パジャマのままのお母さんを見て嫌な気はしたが、まさか本当とは…。


いつも朝からキメキメのお母さんにしては変だなと思ったんだよもーーーー。






｢500円あげるから我慢して、ね？｣

｢うーん…わかった。｣






お母さんから受け取った ワンコインを握りしめて 家を出た。

後ろに乗せてくれる廉がいないので、自然と徒歩通学になる。




…話し相手がいないと寂しいな







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｢Aちゃん、久し振り｣

｢え…いわげん！｣




とぼとぼ歩いて 信号に引っかかる

チカチカしてたら渡らないようにしてるんだよね、私鈍いから。




すると、同じく信号に引っかかった 隣の自転車の人に話し掛けられた。あっ正しくは荷台の人に。


正体は 中学の同級生、岩橋玄樹。通称いわげん。



｢え、えーーーー。ほんとに久し振り…元気にしてた？｣

｢うん。Aちゃんもどうせ元気でしょ？廉のTwitter見てるから分かる｣

｢廉のTwitter私率多過ぎない？私の事大好きかよ、ね｣

｢え、ふたりって付き合ってないの？｣






付 き 合 っ て る ？ 廉 と ？

全力で否定させて頂きます。




てか最近付き合ってないの？って聞かれること多いな、モテ期か？




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