ビラヴド 【Mizuki.i】

最愛の 32 ページ33

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小学生の時に抱いた劣情が、

中学生の時に感じた劣等感を、






全て消え去るように、幸福感が包み込む。


目の前のAを抱き締めれば 驚きつつも受け入れてくれる。キスだって然りだ。









｢瑞稀はさあ、いつから私の事好きだったの？｣


｢んー…物心ついた頃から。｣


｢すっごい一途だよね、ほんと尊敬しちゃう｣


｢Aだからだよ。｣









後ろから抱きすくめて、足の間に挟みながらテレビを見る。

何気ないこの瞬間が 大切で、愛おしいって、最近思う。









｢俺さ、学生時代夢に見たんだよ｣


｢どんな夢？｣








｢Aが知らない眼鏡の奴と歩いていく夢。どんなに追い掛けても距離が縮まらなくて焦っててさ、｣


｢眼鏡…？そんな人周りにいたっけ｣


｢それが分かんないの。まじで余計怖かった｣









これから、眼鏡の奴がAを奪っていくんじゃないかって。




夢の中の俺はいつも怒っていて、

ただの幼馴染みだった癖に よく夢に見ていた。









｢よくわかんない夢だね｣


｢最近は全く見ないけどね。Aは俺の腕の中にいるわけだし｣


｢ちょ、｣








ソファに押し倒すと、軽い体はいとも容易く組み敷ける。



服の中に手を伸ばすと 下から待ったがかかった。









｢ここじゃ明るいし、…｣



… しょうがない奴、

腰に手を添え、膝の裏に手を回して抱き上げる。そしてそのまま寝室に向かう。









｢瑞稀、…大好き｣



｢ん、俺も｣









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夢ならどうか、覚めないで。









ビラヴド end




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