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.岸 視点
「すんませーん!」
海の家に着いたはいいものの店番がいない。後ろに届くように少し大きな声で声をかける。
『はーい!』
なんだ、店番いるんじゃん。
フランクフルトと、焼きそば二つと…メニューを見ながら注文していく。
「…くん、岸くん!」
「へ?」
紫耀に呼ばれた為 顔を上げる。
目に入ったのは 笑顔で注文のメモをとる超可愛いお姉さん。
まるで、花が咲いたように笑うひと
無意識のうちに頬が赤く染まる。
ふ、と廉が言っていた人の事を思い出した。
「なぁ、紫耀。この人って廉が言ってた…」
「平野 一目惚れしました!」
「ひ、と…」
「こんな綺麗な人初めてみました!友達からでいいんで、連絡先交換してください!」
「し、紫耀何言ってんの!?」
突拍子もない紫耀の行動に思わず突っ込む。
真面目な顔をしているので、巫山戯るのでは無いと分かる。
きょとん、とくりくりの目を見開いてふふっと笑ったお姉さん。リスみたいな、小動物感が拭いきれない。
色素の薄い目は どこか廉を彷彿とさせる。
『積極的だねー若者ー。』
ほい、といつの間にか出来ていた フランクフルトとかき氷、焼きそばを二つ、そして頼んだ覚えのない焼きイカを差し出すとこう言った。
『焼きイカはおまけ!そこのサングラス君が嬉しい事言ってくれたからね、ふふ』
「あの 名前、聞いてもいいですか?」
.
、_____橋(人1)!
太陽に負けないくらい眩しい笑顔
一瞬で 恋に落ちた音がした。
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作者名:⊂((・x・))⊃ | 作成日時:2018年4月12日 21時