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.岸 視点



夏休み2日目、それは所謂イツメンの皆と練りに練った旅行計画の初日でもある。
大きめの鞄に必需品とマット型の浮き輪を詰めて軽い足取りで集合場所まで向かう。


いつもなら鬱陶しい位 眩しい太陽も今なら仲良く出来る…気がする。
それ程今の俺はハイテンションなのだ。





少し歩いた先、遠くに友達の姿を見つけて ちぎれんばかりに手を振る。
俺に気付いた3人は声を掛けてきた。



「岸くーん!」
「岸くんおそーい」
「早く行こー」



それぞれの反応を見せたコイツらは高一の時に仲良くなって、今に至る。

たまーに喧嘩もするけど、大切な奴ら。





「うわ、電車の時間やばい」
「岸くんが遅刻するからー!」

「俺のせいにすんじゃねーよ!」





ドタバタと駅に駆け込んで、ゆらゆらと電車に揺られる。
人の少ない車内は クーラーがガンガンにかかっていて、少し肌寒いくらい。

そんな俺を他所に、イワゲンはスマホを弄りながら提案してきた。


「ね、見て。ここが俺らの泊まる宿なんだけど…近くに海あんの!勿論行くよね?」

「海!?行く!当たり前に行く!」
「水着のチャンネーいっぱいいるかなー」

「ひと夏の恋とか、あったりして」






ふ、と放った一言が本当になるなんてこの時の俺は思っても見なかった。

これは 俺達4人の切っても切り離せない 大切で、濃い青春の1ページ





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作者名:⊂((・x・))⊃ | 作成日時:2018年4月12日 21時

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