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「皆さんにお知らせがあります」
「何?」
「体育祭の出場個人種目が決まりました!」
「それだけかよ」
「えーー!何出んの!?」
5人ともリビングにいるのに、反応してくれたのは 蒼弥と優斗だけ。
生意気な蒼弥の髪をぐしゃぐしゃにして、キッチンから大きな声で聞き返してくれた優斗の元へ向かう。
「皆 私に興味なさすぎない?」
「ちゃはっ、そんな事ないって!んで なに出んの?」
「借り物とー、二人三脚!」
「へえ〜、今年も応援行くからね!お弁当何作ろうかなあ…」
優斗は私の頭をぽんぽん、と叩いてそう言った。小さい頃から 優斗の手は暖かくて大好きだ。
「因みにだけどさ、二人三脚の相手って…─ 」
「Aー」
ご飯を作る手元を覗き込んでいると、ソファに寝転んだ瑞稀が私に手招きした。
「うわあ、呼ばれてる…優斗 なんて?」
「いや…なんでもない。瑞稀くんの所行ってきな」
行ってきなって言ってもなぁ…ご飯待ちだし。
「嫌だ!」 と首を横に振ると、溜め息をつきながらキッチンまでやって来た。
「俺の部屋行こ」
「なんで?」
「いいから」
怒らせるような事はしてないはず…。
言葉とは裏腹に優しい手つきで腕を引かれ、2階にある瑞稀の部屋に足を踏み入れた。
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林檎 - お話とても面白いです!! はしみず担なのでここまで一気読みしちゃいました笑 お話更新して下さるの待ってます!! (2020年10月13日 23時) (レス) id: 3066a90994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕎麦リアン | 作成日時:2019年7月24日 19時