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「Aちゃん、なんかごめんね…。帰った後気まずいよね、」
「ううん、浮所くんは気にしないで?…涼が悪いもん」
「…ふふっ、そっか?二人三脚頑張ろうね!どうせなら1位目指そ!」
「練習でもあんなだったのに大丈夫かな…」
「大丈夫、転んだら助けてあげるから」
「なんで転ける前提!?」
もやもや、もやもや。
スタート位置についても さっきの事が頭から離れなくて。
肩にまわった浮所くんの腕に、余計なこと考えちゃだめ!と自分に喝を入れる。
「Aちゃん、うちの組が優勝したら打ち上げしない?」
「いいよ、皆にも予定聞いとくね」
「ううん、2人で。…だめ、かな?」
浮所くんは ほっぺの上の方を赤く染めてお互いの足にハチマキを巻き付ける。
きっと、瑞稀達に言ったら2人きりはだめって止められるんだろうけど。…なんとも思ってないなら、今までのあの過保護っぷりはなんだったの。
ずぶずぶと悪い方に考えてしまう私の思考を遮ったのは浮所くんの 「次 俺達だよ、」 という少し低い声だった。
「あ、ごめ…」
「…嫌なら別にいいんだよ、無理だけはしないで?」
「ううん!…いく、」
別に、今までだって止められる義理はなくって、これが普通なんだ。
ぱあん、と開始の音がグラウンドに鳴り響いた。
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林檎 - お話とても面白いです!! はしみず担なのでここまで一気読みしちゃいました笑 お話更新して下さるの待ってます!! (2020年10月13日 23時) (レス) id: 3066a90994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕎麦リアン | 作成日時:2019年7月24日 19時