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. 大昇
「あの…先食べときます?」
「ううん、Aちゃん待とうよ。一緒に食べたいし」
「あ、はは…そうですね。分かりました」
スマホを動かす指をとめずに、無表情のままそういった浮所先輩。
瑞稀くんとなら耐えられる無言の空間もこの人となら神経が削られて疲れてしまう。そもそも初対面だし…。
元はと言えば、A先輩がお弁当を忘れるからだ。俺は浮所先輩が一緒に食べるなんて聞いてないのに!怒るよ!
やり場のない憤りをぐうっと収める。
「大昇くんお待たせ〜…って、あれ」
「Aちゃん!遅いよ!」
「珍しいね、浮所くんがこんな埃っぽい所に来るなんて」
「もうっ、俺をなんだと思ってるの?」
…もしや、
浮所先輩、別に一緒に食べる約束はしてなかったの?A先輩も驚いてるし…。
「大昇くん、浮所くんも一緒でいい?」
「あ…大丈夫、です。」
俺とA先輩の間に割り込むように座った浮所先輩に、小さくため息。
悪い人ではなさそうだけど…。
…瑞稀くんに報告しなきゃ。
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林檎 - お話とても面白いです!! はしみず担なのでここまで一気読みしちゃいました笑 お話更新して下さるの待ってます!! (2020年10月13日 23時) (レス) id: 3066a90994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蕎麦リアン | 作成日時:2019年7月24日 19時