カコケイ = ラヴァーズ

番外編 02 ページ32

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｢ね、なんか視線感じるでしょ…？｣

｢言われてみれば｣







辺りを見渡すも、知り合いっぽいのはいない。

もっと言うと俺がいるからから、変なオッサンは寄ってこない。





なのに、感じる視線。

ずっとじゃなくてたまーに感じるやつ、









｢蒼弥ぁ… ｣

｢なんなんだろ、この感じ｣







ふたりして頭を捻っていたその時、ぴこん、と軽やかな音を立ててメッセージが届いた。









─ 'ガリさん、なんで俺の好きな子といるの'

─ 'もしかして付き合ってる？'









… 冷や汗がたらり、と流れる

まさか、Aの言ってた視線の元って…。









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｢ガリさん｣

｢うわっ！？｣









靴箱でAと別れた途端、肩を叩かれる。

後ろを向くと不満そうな作ちゃんがいて、…そう言えば既読付けたまま返してなかったや。









｢ガリさん、あの子と知り合いなの？｣

｢あー…幼馴染みなんだよ｣


｢そっか。俺が何言いたいか分かる？｣









紹介しろ、でしょ？

と言うとめちゃくちゃいい笑顔で頷いた。








これが 後にゴタゴタを起こすカップルの出逢いの訳。


まさか、部外者の俺がこんなに振り回されるとは思ってなかったよ。








人騒がせなカップルめ。









猪狩蒼弥の受難 end









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