カコケイ = ラヴァーズ

断ち切り方 22 ページ22

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Aの好きな人…




放課後になっても龍我の言葉が頭から離れなくて。

もう気になりすぎて授業も手につかなかった。なんなら手が勝手にクラスの男子の名前を書いていくレベルで。





原西はない、赤木もない。

俺は……んーー。









｢作ちゃん作ちゃん｣

｢ん？｣






悩む俺の肩を誰かがとんとん、と叩いた。

振り向くと、不気味なくらい笑顔のガリさんが。









｢どうしたの？｣

｢実はさ…お願いがあって｣


｢暇だしいいよ｣

｢さっすが作ちゃんだわ！｣










鞄を取り上げられ、背中を押されながら教室を出る。







｢どこ行くの？｣

｢倉庫で探してほしい物あるんだー｣

｢そっか。見つかるかなぁ｣









つま先を軽く地面に押し付けて、靴を履き替える。ガリさんは相変わらず笑顔だ。









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｢ここ！｣


グラウンドを突っ切り隅にある倉庫の前に着く。

…ここ、なんか入ってたっけ。





俺、入学してから1回も来たことないかも。









｢作ちゃん先入って？｣

｢うん、暗いね…、っ！｣









倉庫に入った途端 、
何故か扉が閉められて、辺りは真っ暗に。

なに、何が起こったの。









…虫とかいないよね、ほんと無理なんだけど。









｢ガリさん、開けてー。暗くて何も見えないよ｣


｢…龍斗？｣


｢…え、A？｣









手当たり次第、近くの物に触れていくと、三つ目で柔らかい肌の感触が。




…ガリさん、どういう事でしょうか。








取り敢えずAの腕を引っ張って、近くに引き寄せた。




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