アイドル性 34 ページ34
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｢作間くん、こっち｣
服を着替えて店に行くと、テラス席に座る浮所くんが手を振っていた。
甘ったるいカフェの匂いを感じながら、前に腰掛ける。
｢ここのタピオカ美味しいんだよ｣
｢俺は…かき氷で｣
｢そっか。じゃあ注文するね｣
慣れた手つきで注文する辺り、行きつけなのだろうか。 期間限定のデコレーションされたかき氷の文字を指の腹でなぞりながら考えた。
｢…で、話って｣
｢ああ！Aちゃん、引退発表したじゃないですか。それで作間くんの事が気になって。｣
｢…… 浮所くんのせいですよね？Aちゃんがアイドル辞めるのって｣
つい、責めるような口調になる。
俺の言葉に浮所くんはタピオカを飲むのを止めて首を傾げた。
白々しい、振ったのはアンタの癖に。
ふたりが付き合うのは考えたくもないけど、アイドルを辞められる位ならいっその事…、
｢なんで俺？｣
｢Aちゃんのブログ、あれ浮所くんの事だよね？｣
｢えー…やっぱり？そうかなあって思ってたんです｣
幼馴染みって俺しかいないですもん、と続けた。
｢俺、あの日たまたま見てました。浮所くんが振った所、｣
｢…そっか。俺ね、正直気付いてて… でも、Aちゃんはアイドルだから断った。んで、もうコンサートは見に行かないって言ったんです。邪魔になると思ったから。
でも、…｣
｢辞めるなんて、思ってなかった？｣
良きと思ってやった事が裏目に出たらしい。
言葉に詰まった浮所くんにそう聞くと、小さく頷いた。そして、ごめん、と呟いた。
ごめんって、…なに。
どうしてふたりして謝るんだ。
無性に腹が立って、財布から札を取り出しそれを残してカフェを出た。
誰も悪くないのに、
消化しきれない俺が悪いのに。
もう、全てが嫌になる。
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あ(プロフ) - 久々の更新ありがとうございました！追加のストーリーからも伺える、闇に闇を抱えたオタク3人にゾクゾクしました…！ (2021年3月6日 1時) (
レス) id: 7cf7088bde (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦リアン(プロフ) - yさん» 教えてくださりありがとうございます、見てきました。台詞ほぼコピペされてますね（笑）もう更新されてないようなのでどうする事もできないかなあ…と思います。 (2019年10月1日 17時) (レス) id: 23fbb8caff (このIDを非表示/違反報告)
y - この作品と似た作品出されている方いましたよ。今は更新停止中みたいですが。novel/saku30ma2というIDの方です (2019年9月29日 0時) (レス) id: 4aeb9348f4 (このIDを非表示/違反報告)
蕎麦リアン(プロフ) - お返事遅くなり申し訳ないです。最後までお付き合いいただきありがとうございました！がんばります！ (2019年8月15日 1時) (レス) id: 23fbb8caff (このIDを非表示/違反報告)
くもり(プロフ) - 改めてアイドルとファンの在り方を考えさせられるお話でした！番外編の更新楽しみにしています。 (2019年8月3日 3時) (レス) id: dd30b09f12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蕎麦リアン
x他1人 | 作成日時：2019年5月19日 18時
