三年生's＋犬童&成神で王様ゲーム４ ページ4
笠原side
成神の剣に臼井が倒れた。
成神の体は勇者特有の白い聖なる光を纏っている。
あれに触れたら力の弱いモンスターはひとたまりもないだろう。
魔「我の部下を一撃とはな。弱いとはいえ、流石だと誉めておこう」
舞台は古城に移る。
不気味な暗さの室内を、時おり窓から射し込む雷の光が照らす。
勇「魔王か、姫はどうした！」
魔「安心しろ、ここにいる」
姫「...」
恐怖のためか姫は一言も喋らない。
しかし傷などはないようで、静かな瞳は勇者を信じて自分の命運を託していた。
勇「姫。助けに参りました。すぐに魔王を倒して国へ帰りましょう」
魔「やれるものならやってみろ。魔法使いも戦士もいない貴様に、いったいなにができるというのだ。それとも奴等のように死ぬか？あっけなかったからなぁ、あいつら」
そう言うと魔王は暗い笑みを浮かべた。
勇者はその言葉に奥歯を噛み締め、カラドボルクを中段に構える。
魔王との距離を一瞬で詰められるように、深く腰を落とし、斬り込むタイミングを見計らっていた。
勇「貴様は俺に勝てない。お前は、愛を知らない。愛する者のために人間は」
魔王が突如牙を剥いて飛びかかる。
玉座からの距離を瞬時に詰め、あっという間に勇者を間合いにいれた。
魔「終わりだ勇者!!」
勇「強くなれる！」
その瞬間閃光が走った。
目で確認できないほど速い剣技が相手を捉えたのだ。
勇者の剣が魔王を貫いたのである。
魔「ぐっ、ぐおぉ」
魔王が黒い血を吐いて倒れた。
どくどくと溢れる血を止めようと胸を押さえる。
しかし聖なる光を纏った剣で魔のモノが貫かれると、内部が細胞レベルで徐々に分解されてしまう。
そのため魔王の力をもってしても回復はできなかった。
魔「ぐっ。なぜだ...」
魔王が勇者を睨み付ける。
勇者はその剣を高々と掲げ最後の一撃を放とうとしていた。
勇「貴様...」
村「えー、焼き芋はーいらんかねー？」
焼き芋ー焼き芋ー。
突如として現れた村人が空気を破って焼き芋を売り歩いていた。
いや違う。
勇者が立っているのは村の市場の外れだった。
まさかこれまで見ていたのは魔王による幻覚だったのだろうか。
だとしても...。
先程まで感じていた緊張感は本物の魔王に違いなかった。
感覚まで操ることはできないはず...。
勇者は握り締めたままの愛剣を見て途方にくれていた。
村「えー、焼き芋ーあ、間違えた。石焼ーき芋ーだった」
三年生's＋犬童&成神で王様ゲーム5→←三年生's＋犬童&成神で王様ゲーム３
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ルイ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます頑張って下さい (2017年3月12日 11時) (
レス) id: 689bac1cd0 (このIDを非表示/違反報告)
冷涼さん - 水樹キャプテン安定のド天然っぷりですね(汗)でも、そこが格好いい！ (2016年11月24日 6時) (携帯から) (レス) id: 8c2a93ed4e (このIDを非表示/違反報告)
毬藻 - 凄く面白いです！主人公可愛い・・。皆に是非とも愛されてほしいです！ (2016年11月21日 0時) (レス) id: ee9bc8a161 (このIDを非表示/違反報告)
umemiya(プロフ) - メットさん» ありがとうございます。頑張りますね！ (2016年11月17日 22時) (レス) id: 35dd6558b8 (このIDを非表示/違反報告)
メット(プロフ) - すごくおもしろかったです！更新頑張ってください！！ (2016年11月15日 18時) (レス) id: d978f4ffb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：umemiya | 作成日時：2016年11月11日 1時
