睡眠、ときどき微熱【短編集】 (ページ7)

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: 体調ページ7

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『ただいま、果物と薬買ってきたよ〜』

ベッドで布団に潜り込むように寝ているそうまくん。
体調を崩して突然昨日倒れてからこんな感じだ。

『起きれる〜？ご飯食べないと薬飲めないから』

｢うん、だいじょうぶ今起きる｣

マスクと冷えピタと何重にも着込んだ上着。
髪もボサボサだけど、なんか可愛い。

『はいこれリンゴと蜜柑ね、リンゴすりおろす？』

｢んーーー、そのまま食うわいただきま…あ、
ねえA、俺にあーんしてよリンゴちょうだい｣

ふにゃっと微笑みながら口を開けてあーっと
こっちを見つめてくるそうまくん。

『 …！？1回だけだよ、ほらあーん』

もぐもぐと嬉しそうに頬張る彼。
いつもは割とクールでスマートな感じなんだけど、
体調を崩した時だけはいつもより柔らかくなる。

『薬も飲んだしあとは寝るだけ！ちゃんと寝なよ〜』

｢まってまだ、行かないでよてかハグしよう｣

『寝ぼけてるの？早く寝る！ほら！』

「 1回だけ、お願い買い物とか行かなくていいから…
寂しすぎて俺ほんとにむり… 」

うさぎか！！！！！

『 …1回だけだよ？ほら、おいで』

「暖かい、Aいつ抱きしめてもあったかいなあ…
まじですき、、しばらくこれで居ていい…？」

私の肩にちょこんと顔を乗せてくるのがやっぱり可愛くて
普段とのギャップで流石にそろそろ心臓が持たない

『 …ねえ、そろそろ離れ…って』

顔を見なくてもわかる近くから聞こえる寝息。
完全に私に体を預けて夢の中だ。

しんと静まり返った部屋。
心臓の高鳴りが鳴り止まないうちに、

『好きだよ、おやすみ』

耳元で呟いて私も目を閉じた。