40話 ページ41
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「そういう好きかどうかはわからない」
「なーに言ってんの。どう考えても友達の好きではないだろ」
「でもつい最近まで仲悪かったし」
誠に呪術界はどこへ向かっていってしまうんだろう。
世界の均衡を変えたみたいなこと言われてる男の悩みがこれだ。五老星の方がまだまともな悩みを抱えてる。
「別に最初っから仲良くないといけないとかないし」
「はぁ?聞いてねえよそんなの」
「世間知らずなあんたが悪い」
ほんとに五条は箱入り息子だなあと節々で感じる。
多分あれだ。お父さんがお母さんに「ハンカチ落としたよ」とか言って結婚したと思ってるタイプだ。親の馴れ初めの嘘をいまだに信じてるタイプだ。
「で、どこが好きなの?」
「あーえっと・・・」
「二人とも一緒にいたんだね。おはよう」
「っていうのは後で聞くから考えといて」
ちょうど夏油が入ってきた。小さいビニル袋の中身が気になる。私が中を見ようと首を伸ばすと袋を開いて机の上に置いた。ヘナヘナとたわんだ端から甘いのからしょっぱいのまで多種多様なお菓子が顔を覗かせる。
「コンビニでお菓子買ってきたんだ。良かったら食べるかい?」
「もらうもらう。これがいい」
「いいよ。好きなの開けて」
なんか違和感と思ったら休日なのに珍しくシャツ服を着ているのか。
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作者名:梅昆布茶 | 作成日時:2023年9月1日 19時