28話 ページ29
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お昼ご飯を食べてから任務に行って帰ってきたのが夕方。将来有望生徒といえど酷使はよくないと思う。
悟は高専に着くなり風呂に入りたいと飛んでってしまった。
「コーヒー買ってくればよかった・・・」
「あの、夏油くん!」
「っ!Aか・・・どうしたの?」
「これ、お疲れ様的な?あげる・・・」
これまた急に。お土産以外でわざわざお菓子をもらったことがなくて言葉が詰まる。
私より断然小さいこと、若干俯きぎみなこと、逆光なことが綺麗にフュージョンしてAの表情が全く見えない。
「えっと、ありがとう?」
「うん。あとこれ、ごじょるにも渡しといて!私からの差し入れですって」
「あぁ、わかった。あとで渡しておくよ」
「じゃ、じゃあ私はこれで・・・!」
あれ、もしやアオハルの介在人となってしまった感じか?これは私にお菓子をあげるついでに悟にもあげといてー的な雰囲気を醸し出しつつ実はそっちが本命というパターンだ。間違いない。
誰も見ていないのに、抑えきれないニヤニヤを隠すように手が口元に動く。
「さーとるっ」
「なんかキモいぞお前」
「ハハッ、そうかな?あーこれこれ。Aが悟に差し入れだってさ」
「えっAが?えっと、うん。いや、うんってなんだ」
「へーそんなに嬉しいのかい?」
「違ぇよ!!その・・・ビックリだなーみたいな?」
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作者名:梅昆布茶 | 作成日時:2023年9月1日 19時